ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

一千年間引き篭もり男・第07章・23話

頑迷なる地球の女神 『それは誠か。本当であれば、人類の母なる地球にとって、由々しき事態ではないか』 黒い壁面の巨大ディスプレイに映った、真っ赤な顔。 『ディー・コンセンテスでの優位的発言権を失ってしまった今、我々地球が打てる手はほぼ存在しない…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第15話

笑いのツボ ローテンポのバラード曲が、一転して激しいハードロックへと変った。 「チョーキ、チョキチョキ、チョッキン・ナーーーーーーーー!!!」 キアのギターが刻む痛快ビートが、会場を否応なしに盛り上げる。 「あの時と同じだ……でも、規模は段違い…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP014

ロランの逃走劇 「オーストリアリーグを経験したストライカーに、ドイツユースの代表でありますか。とても、地域リーグの選手レベルではありませんな」 強靭な身体の、日焼けした男が言った。 「そうだな、杜都。ちなみにだが、メンデルスゾーンと共に紹介さ…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・12話

慈愛の女神 「お主ら、まさか船が苦手だったのはのォ。情けない限りじゃ」 船倉で干からびたクラゲのようになっていた、8人の少女に向ってルーシェリアが苦言を呈す。 「ルーさま、厳しいミル~」「ですが、足が地面に着けば、不覚は取らぬレヌ」 そんな彼…

一千年間引き篭もり男・第07章・22話

ゲー 「1億人って言ったら、ボクの生まれた時代の日本よりも、少ない人口じゃないか!?」 思わず、声を荒げていた。 「それが地球の、総人口だって言うのか?」「はい……そうよ」 真面目な性格の黒乃は、固い言葉を無理やり言い直す。 「第三次世界大戦が、…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第14話

情熱の姫杏(キア) 「皆サマ、本日は本当にありがとうございました。心より、感謝いたしますわ」「これからも熱い応援、宜しくお願い致しますわ」 アロアとメロエの双子姉妹によるデュオ、ウェヌス・アキダリアのライブは、最後に2人のデビュー曲を歌って…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP013

新たなる強敵 「なあなあ、倉崎さん。コイツら、記者会見場でケンカ始めちゃったぜ」 応接室で皆と一緒にテレビを見ていた、クロナミが言った。 「彼らもプロだ。皆それぞれ、自分なりのプライドを持っている。意見がぶつかるコトもあるさ」 ロランの肩に腕…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・11話

力と恐怖の魔王だった少女たち サタナトスの野望の犠牲となり、深く傷付いた海底都市・カル・タギア。 「ハアハアッ……パレアナ……ああ、パレアナ……」 小さく崩れた建物の中の一室で、ベッドに横たわりうめき声を上げる、蒼い髪の少年。 彼は、助けるコトが叶…

一千年間引き篭もり男・第07章・21話

地球の人口 黒い雨が降りしきる空港に、着地するフライトユニット。大きなランディングギアが水飛沫きを巻き上げ、滑走路を滑るように走行する。 「ここが、1000年後の東京……」 日本と呼ばれた国も、東京と呼ばれる都市も、すでに無くなっているのは解っ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第13話

アロアとメロエと歌(シャンソン) 安曇野 亜炉唖(あずみの あろあ)と、安曇野 画魯芽(あずみの えろめ)。 芸能界へは、化粧品などのCMでデビューを果たしていた2人。アイドルとしてのデビューステージは、セクシーで妖艶な身体を存分に活かしたモノ…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP012

アインとジーク 「このアインって人も、メッチャ美形だよね。科学者だって言うし、頭も良いんだろうな~」 すでに幼馴染みが居なくなったコトなど、忘れてしまった奈央。 今度はテレビに映る、有夢 藍韻(あるむ アイン)に見惚れていた。 『ヒルデ、選手紹…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・10話

朧(おぼろ)の間 「へー、この浮遊都市を、ここで操っているのか」 部屋に入った金髪の少年が、好奇心旺盛な子供のように辺りを見回す。 漆黒の金属の壁や床で覆われた部屋には、各所にオレンジ色の線が光っていた。天井は高く、入った右方向に向かって階段…

一千年間引き篭もり男・第07章・20話

1000年後の地球 「ホントにこれが、地球……ボクが眠っていた1000年の間に、何があったと言うんだ!?」 ボクは未だに、その場所が地球だとは信じきれないでいた。 「紛れもなく、現在の地球です。何千発の核弾頭ミサイルが飛び交った第三次世界大戦に…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第12話

女性の生き方 「チョット、なに勝手なコト言ってんのよ。あのコたちにアイドルになるようにけしかけたのは、アンタじゃない!」 ユミアが、久慈樹社長に嚙みついた。 「他はともかく、あの2人はすでに芸能界に片足を突っ込んでいた。これだけプロモーション…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP011

ヒルデとアイン 『では、次のチームを紹介いたしましょう。ヒルデ、頼むよ』 日高オーナーは、言った。 『Ich habe verstanden(わかりました)』 1人の女性が立ち上がって、聞き慣れない言葉で返す。 『わたくしは、1FC(エルストエフツェー)ウィッセ…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・09話

アト・ラティアの深層 「さて、キミたちに質問だ。キミらはこのボクを、王として認めるのか?」 天空に浮かぶ街の宮殿の前で、金髪の少年は3体の鎧姿の騎士たちに問いかける。 『まだ認めてはおらぬ。キサマに王たる資格があるのは認めるが、あくまで資格に…

一千年間引き篭もり男・第07章・19話

蒼く輝く惑星 テル・セー・ウス号が率いる半個艦隊は、謎の艦隊による包囲網を突破し、地球へと向けた航路を順調に進んでいる。 「宇宙斗艦長、そろそろ地球が視認できます」 オペレーター席のメラニッペ―が、ボクの方を振り返った。その向こうには、蒼い惑…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第11話

芸能界の死刑宣告 ステージには、巨大なホタテ貝のオブジェクトが置かれ、アロアとメロエがそれに座って歌い始めた。 「この曲、どこかで聞き覚えが……」 ゆったりとしたジャズの調べにボクは、初老のマスターの営むバーでの出来事を思い出す。 「先生、この…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP010

驚異のチーム紹介 『そ、それでは、今回Zeリーグに参戦するもう1チームって言うのは……』『あの倉崎 世叛が、オーナーを務めているのですか!?』 後ろ姿の記者たちが、目を丸くしているのが見て取れる。 『ええ、そうです。この記者会見に集まっていただ…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・08話

王の海鮮市場 「バルガ王、こちらに居らしたんスか」「おう、ベリュトスか」 ヤホーネスの王都・エキドゥ・トゥーオの巨大城郭の中にある市場で、バルガ王が2本の細身の刃物を持って立っていた。 「ちょうど良いトコに来た。お前は、皿を準備しろ」「皿って…

一千年間引き篭もり男・第07章・18話

アマゾネスの急襲 「敵艦隊に向け、正面突破を開始致します」 メラニッペ―が言った。 「了解しました。行って下さい」「では、行きますよォ。テル・セー・ウス号、発進ですッ!」 黒乃が許可を出すと、アンティオペー艦長が操艦を開始する。 ……と同時に、周…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第10話

去り行く星たち ライブ会場の宙に浮かんだステージに、次々に降り立つ7人の少女たち。 「うぉわああァァーーーーッ!」 最初に飛んだハズのタリアだけが、未だに宙を舞っていた。 「タリアも、ボクと同じく高所恐怖症なんだな。可哀そうに……」 観客席の上を…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP009

有葉 路夢(あるば ロム) 「倉崎さん、マジで言ってるんスか。相手は、巨大資本っスよ!?」「しかも3チームもあって、それを差し置いて上に上がるなんて、出来るのかァ!?」 1年で地域リーグの1部に上がると言う宣言に、クレハナとクロナミが目を丸く…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・07話

王と女王 「ス、スゲェな、キティ。巨大な城壁が、何重にも張り巡らされているぞ」「見ろよ、ベリュトス。壁の向こうに、また壁があるぞ!」 2人の従者が、馬車の窓から見える景色に夢中になっている。 「2人とも、あまりはしゃぐなよ。一応はお前ら、王の…

一千年間引き篭もり男・第07章・17話

謎の艦隊と黒乃の意思 「これホド早く、嗅ぎ付けられるとは思いませんでした」 時澤 黒乃となったミネルヴァさんは、そのまま応接室を駆け抜ける。 「どこの艦隊か、確認はできませんか?」「艦に残ったオリティアからの報告では、艦隊を構成する艦に該当す…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第09話

閉鎖されるステージ 『こちら、現場のマンガ喫茶。ドローン操作をしていたと思われる、容疑者の身柄を確保しました』 雑音交じりに、警察官らしき男の声が会場に聞こえた。 「ふう、なんとかなったか。それにしても……」 ボクはホッと、胸を撫で降ろす。ステ…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP008

東海・中部リーグ 「あ、なに言ってんだ、一馬?」「どう見たって、ウチのユニホームじゃ無いだろうが!」 クロとピンク頭が、ロランの失言にツッコミを入れる。 「……そ、そそ、そうだよな。イヤ、ただの勘違いだった」 慌てて取り繕う、ロラン。 「なあ、今…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・06話

波鎮め(ウェーブスイーパー) バルガ王は、ベリュトスとキティオンを伴って、大海原に船を走らせていた。 「バルガ王。護衛ってんなら解らなくもないけどよ。今回は地上のレーマリア女王と遭う、重要な会談なんだろ。シドンかギスコーネさまの方が、適任じ…

一千年間引き篭もり男・第07章・16話

黒乃と揺れるお尻 元々、時澤 黒乃がそのまま成長し、大人になったとしか思えない姿のミネルヴァさん。 「こうなるのも、至極当然だと理解はできる。だけど、やはり……」「何を言っているのかしら、宇宙斗艦長?」 流れるシルクのように美しい、黒いクワトロ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第08話

狂乱のライブ 地震のように、揺れるスタジアム。熱狂するファンの人波が、ボクの進路を阻害する。 「ド、ドローンがもう、ステージの前に行っているッ!?」 重低音のタリアのパートと、可愛らしいアステたち7人の少女たちのハミングが、入れ替わり立ち繰り…