ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第23話

プレジデント 「あ、撮影スタッフの人たち、来たみたいですね」 アステが言った。玄関先でガチャガチャと、スチールケースの置かれる音が聞こえる。 「さて、曲のイメージもおおよそ掴めたし、オレらはそろそろ、おいとまするよ」 小型のタブレットとスマホ…

一千年間引き篭もり男・第06章・62話

見殺しにされた7億の民 ゼーレシオンの大きな瞳が見た、戦場の凄惨な映像(ビジョン)が、ボクの脳裏に映し出される。 灼熱の炎に包まれた道路を、逃げる大勢の人波。1000年の時が流れた未来でも、人々は互いに押し退け合い、踏み潰されて死んで行った…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP037

鉄壁の黒蜘蛛 「すまない、千葉。お前にパスを送ろうとも、考えたんだが……」 ゴールを決めた桃井さんが、千葉委員長となにやら話してる。 「イヤ、まずはチームの勝利を優先すべきだ。お前の判断は、正しい」「相変わらず、生真面目なヤツだな。だがお前は先…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・48話

パーティーの力 深海の宮殿から、巨大ドームまで続く大魔王の作り上げた道。宮殿まで僅かな距離まで辿り着いた、海皇パーティーと舞人たち一行だったが、あと1歩のところで行く手を阻まれていた。 「これでよしっと。王子の友だちの手足の傷口は、ボクのア…

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第22話

曲のイメージ テニススクールの照明の落ちた食堂で、テニスボールでも詰まっているのかと思うくらい肥大化した頬を抑えるボク。 けれども、華やかなテニスウェア風のアイドル衣装を着た7人の少女たちは、ボクでは無くボクの友人を取り囲んでいた。 「ところ…

一千年間引き篭もり男・第06章・61話

究極のトロッコ問題 焼け落ちる、アクロポリスの巨大な街。パリやロンドン、北京やニューヨークと言った地球上の街を、デザインの基盤コンセプトとして設計された12の区画を、逃げ惑う大勢の人々。 「止めろ、止めてくれ、クーリア!」 ゼーレシオンは、降…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP036

黒蜘蛛(ブラックシャドウ) ペナルティマークにボールをセットする、紅華さん。少し黄ばんだネットが張られたゴールには、大柄なキーパーが長い手足を伸ばして待ち構えていた。 「ケッ、まるで蜘蛛みてェな、ヤロウだぜ」 左利きのドリブラーは、右側から助…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・47話

イ・アンナ 『サタナトスよ。お前は、この世界の王となって何を望む?』 ラ・ラーンと呼ばれる黄金の戦士は、虚城の玉座に鎮座する少年に語りかける。 「そうだねェ。とりあえずは、人間どもの駆逐かな。そしてボクを頂点に、魔族を中心にした世界を創り上げ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第21話

右ストレートと左アッパー 貸し切りのテニススクールの、薄暗い通路に木霊す少女たちの悲鳴。 「ど、どど、どうして先生が、テニススクールに!?」「ここって今、ウチらの貸し切りじゃなかったワケ?」「うわぁ、先生にパンツ見られたァ!」 ボクの背中から…

一千年間引き篭もり男・第06章・60話

Q・vava(クヴァヴァ) 黄金のサブスタンサーが構える、フォトンライフルの銃口の前に立ちはだかったクーリア。 「アポロ……わたくしに向かって、引き金を引けますか?」 火星の上空で再開した許嫁どうしだが、状況は混沌を極めていた。 「お前の身体は…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP035

選手交代 野洲田さんが、顔から鮮血を滴らせながらピッチを後にする。ベンチで剣道の面を被った女の子が駆けつけて、止血の治療に当たった。 「今、完全に故意にアタマ振ったよなァ!」「ああ? ピンク頭が、なに因縁付けてんだ、コラァ!!」 中学時代から…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・46話

大魔王VS古代の戦士 『では、行くぞ!』 大魔王ダグ・ア・ウォンが、蒼きウロコに覆われた4本の腕に、多重魔法陣を展開させる。 蒼かった空を、黒雲の群れが覆い隠した。ダークグレーの空から、4つの巨大竜巻が出現して大海の水を飲み込み、海から立ち昇…

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第20話

貸し切りのテニススクール 「生徒の1人に、電話をかけてみたんだがな。どうやら今日は、屋外でプロモーションビデオの撮影があるとかで、ユニットごとに別々の場所に出かけてるみたいなんだ」 スマホから耳を離し、ソファでココアを飲んでいる友人に向かっ…

一千年間引き篭もり男・第06章・59話

膨らんだ腹 「う、宇宙を統べるだって!?」 普段の気品漂うクーリアであれば、決して口にしない台詞。 「はい。わたくしと共に、この身勝手で下らない世界を、支配いたしましょう」 アクロポリス宇宙港が爆撃されて巻き起こった上昇気流によって、激しくは…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP034

フェイク・ラヴァ―ズ 「な、なに驚いてるのよ。一応わたし達、恋人同士じゃない!」 紫色のジャージに、剣道の面を被った女のコは言った。 それ、相手のベンチにいる先パイたちがボクたちを恋人だって勘違いして、沙鳴ちゃんが乗っかって主張し始めただけだ…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・45話

御前試合 『ワレ ノ アイテ ハ ダレダ。キサマ カ?』 赤いトサカの付いた黄金の兜から聞こえる、ノイズ混じりの声。それはサタナトスや舞人たちが、日常的に使っている言語だった。 「イヤイヤ、ボクは今の時代の王だよ、ラ・ラーン」『ソレ ニ シテハ ミス…

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第19話

零れたココア 「ちなみに聞くが、お前は今回ユークリッドがプロデュースした、全アイドルユニットの楽曲を手がけるコトになったのか?」 要れたての立てのインスタントコーヒーを、ゆっくりと口に運びながら問いかけるボク。 「イイヤ、流石にそれは仕事量的…

一千年間引き篭もり男・第06章・58話

復活の魔女 戦神マー・ウォルスの灼熱の腕によって、焼かれたハズのクーヴァルヴァリア。けれども彼女はいつの間にか、漆黒のローブの女によって救い出されていた。 「オイ、ナキア。どう言うこった。マー・ウォルスの腕には、煤(すす)すら残って無ェぞ!…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP033

背番号1の意地 「……ざけんじゃ無ェぞ、岡田。なんでオレが、1年と交代なんだよ!?」 曖経大名興高校サッカー部の、厳つい男たちが押し込められた更衣室。右腕をテーピングで固めた小柄なキーパーが、鋭い眼光の部長に意を唱えていた。 「オレは出るからな…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・44話

ラ・ラーン 「ビュブロス、お前まで逝っちまったのかよ。せっかくお袋が、命と引き換えにしてまで甦らせてくれたってのによォ……」 大魔王と化したダグ・ア・ウォンの破壊によってもたらされた道なき道を、必死に舞い戻る一行。 「人間って、どうしてこんな簡…

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第18話

男(ヤロウ)同士の会話 レオラとピオラの失踪事件から数日が経過し、ユークリッターに流れる話題は、彼女たちの電波ジャックによるゲリラライブに集中する。 「テレビの情報番組の内容も、ネットに追従した番組構成になってるな。お陰でボクの方のマスコミ…

一千年間引き篭もり男・第06章・57話

人質の少女の最期 「どうやらお前のサブスタンサーの装甲は、花弁のフォトンナイフ程度では貫けないみたいね。でも、装甲に覆われてない部分であれば、問題なく刺し貫けるわ」 ナキアさんが操るセンナ・ケリグーは、遠距離からツインテールを構成していた花…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP032

サーファーVS小柄なキーパー 「金刺のヤツ、流石はサーファーと言うべきか。重馬場を苦にする事無く、ボールのイレギュラーも直ぐに軌道修正して、ライン際を駆け上がってるな」 倉崎さんが、金刺さんのドリブルを評価する。 「それに金刺がドリブルしてる…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・43話

死にゆく者たち 重厚な扉の向こうから現れた、褐色に輝く金属の巨大人型兵器。全部で5体が確認でき、舞人やバルガ王子目掛けて襲い掛かって来た。 「う、うわあッ!!?」 金属の拳が、舞人が数秒前まで居たドームの地面を陥没させる。 「ダーリン、だいじ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第17話

AIとユミア 「まったく、人騒がせなAIだわね。もう少し、従順なプログラムには出来なかったのかしら?」 カトルとルクスの頭に乗って戻って来た2体の人形に、ユミアが厳しい言葉を投げる。 彼女も、行方をくらましたレアラとピオラの捜索に、情報面から…

一千年間引き篭もり男・第06章・56話

痛覚を持った巨人 「どうするよ、宇宙斗艦長。これじゃあ、迂闊に手出しができ無ェぜ!」 仕事として保護対象だった、クーヴァルヴァリア・カルデシア・デルカーダを敵の手の中に握られ、焦るプリズナー。 「その通りだ。少しでも抵抗すれば、このマー・ウォ…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP031

基本と意表 「ヤレヤレ。プロチーム相手に勝ったかと思えば、高校生チーム相手に苦戦とはね」 不機嫌そうな顔で腕を組む、セルディオス監督。どうやらボクの出番は、当分周って来ないっぽい。 「まあアイツらも高校生ですからね」「オーナーから金貰ってる時…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・42話

亡国の王女 「確かに、サタナトス様の『プート・サタナティス』によって斬られた者は、我らのように魔王となるか、あるいは消滅するかのどちらかですな」 アクト・ランディーグも、サタナトスの意見に同意する。 「この娘、なんだって魔王にもならなけりゃ………

この世界から先生は要らなくなりました。   第07章・第16話

帰還したAI 尖った電波塔は、先端に近づくに連れ、空気遠近法によって色彩がモノトーンに近づく。 「電波塔のテッペンって……下からじゃ、人形が居るかどうかなんてわからないぞ」 ボクの両目の視力は1.2はあるハズだが、小さな人形までは見えなかった。…

一千年間引き篭もり男・第06章・55話

マー・ウォルス 「クソ、そこを退いてくれ。貴女はどうして、時の魔女の手先なんかになったんだ!」 ゼーレシオンで、群がる敵のサブスタンサーを撃破しながら、ボクはナキア・ザクトゥに問いかける。 「手先ですって? わたしは何も、彼女から命令などされ…