ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

キング・オブ・サッカー・第四章・EP001

死神の影 「ナイス・ハットトリックね、日焼けボーイ」 勝利を決めてベンチに戻ると、背・アブラーズのエースストライカーが待ってた。 「アレ、おっちゃん。ビール飲みに行ったんじゃ、無かったのか?」「黒浪。この人は、セルディオス・高志と言って、プロ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第05章・第02話

少女たちの決意 「ねえ、先生。どうしよう。世間の注目を浴びるのって、簡単なコトじゃないわ」 ユークリッドのアイドル高校生教師として、世間の注目を一身に浴びてきた瀬堂 癒魅亜。 「ネットじゃ散々誹謗中傷もされるし、時には脅迫されたり、命が危険に…

一千年間引き篭もり男・第05章・35話

トロイアの女神 「マ、マズイぞ。このままじゃ、直ぐに追いつかれる!」 アーキテクターの様に加速する手段を持たないボクは、小惑星の中心の小さな重力に身を任せるより他なかった。 「わたくしは、狩りの女神ですよ。精々逃げ惑いなさい、獲物たち」 加速…

ある意味勇者の魔王征伐~外伝・4話

オアシスの惨劇 黄色い月が、荒野を照らす。 「残ったオオカミも、逃げ去ったみたいだ。もう襲っても、来ないんじゃないかな」 月を眺め微笑む少年の右手には、オオカミの首がぶら下がっていた。 「あ……ああ……」「ヒッ、ヒィ!?」 命を永らえるコトになった…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP019

除隊届 自分たちの試合を終えて、ボクたちは柴芭さんたちの試合を見る側に替わっていた。 「穴山三兄弟は、見た目はそっくりだがプレイスタイルが違うな」 雪峰さんが、小型タブレットを開いて情報分析を開始する。 「長男の穴山 範資(のりすけ)は、中盤の…

この世界から先生は要らなくなりました。   第05章・第01話

扇動 ボクたちは、ボクたちの教室へと向かった。 『天空教室』と自然発生的に呼ばれ始めた名称も、動画のタイトル『天空教室の少女たち』に正式採用される。 「ありゃあ。やっぱマンションの前は、マスコミ連中が凄まじい数張り付いてるっスね」 天にそびえ…

一千年間引き篭もり男・第05章・34話

スカイダイビング 「ど、どうするんですか、おじいちゃん!?」「このままじゃゴンドラに激突して、ぺシャンコだぞ!」 エレベーターと言っても、ゴンドラをぶら下げる鋼鉄製のケーブルなど、どこにも見当たらない。恐らくは重力を制御するコトで、ゴンドラ…

ある意味勇者の魔王征伐~外伝・3話

金髪の天使の追憶~3 サタナトスと、彼を恐れていた孤児たちは、夜陰に紛れて村を出る。 「なんだか随分と、寒いな。オイ」「砂漠や渓谷って、夜だと殆ど何も見えないわ」 「今日は月が出ているから、見える方さ。新月の時は、自分の手すら見えないからね」…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP018

初勝利 「うおおおォォっしゃあ、これで逆転だぜ!!」 黒浪さんが、オオカミの如く吼える。試合時間も、残り数分だった。 「これで勝ったな、オレさまたちの勝利だ」「油断するな、黒浪。サッカーもフットサルも、試合が終わる前のリードなど意味がない」「…

この世界から先生は要らなくなりました。   第04章・第25話

1杯のラーメン 「解っていたコトだ……問題無いさ……」 動画コメント欄での辛らつ極まりない評価に、ボクは精神を深くえぐり取られていた。 「顔がゾンビっすよ、先生。生気が失われてるっス」 「そろそろココを出ませんと、午後からの授業に間に合いませんわ…

一千年間引き篭もり男・第05章・33話

エレベーター・チェイサー 「ヤレヤレ。イーピゲネイアさんは、狩りの女神だったのか」 真央が扉を破壊したエレベーターの前で、立ちすくむボクとセノン。 「今頃、気付いたのですか?」 鋭利なナイフで切られたかのような、右頬からの出血が止まらない。 「…

ある意味勇者の魔王征伐~外伝・2話

金髪の天使の追憶~2 「この村も今年は、例年以上に酷い飢饉なのです」 「存じております、シスター。渓谷を切り開いて作った畑が、先の大雨で流されてしまったのだとか」 蒼い髪の少女が、言った。 「そればかりでは無いのです、アズリーサ。大雨以降、日…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP017

指揮者(コンダクター) 「こ、これは……!?」 「どうしたんスか、柴芭さん?」「それ、倉崎 世叛が落としていった、カードっスよね?」「また、メッチャ強いカードだったんスか?」 穴山 範資、貞範、則祐の、三ッ子兄弟が問いかけた。 「彼の未来は、『ザ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第04章・第24話

天空教室の女神たち 「ところで先生、昨日の授業の動画は見たっスか?」 「昨日……授業って、昨日だったか?」「何言ってるんですの、先生」「もう、お忘れですか」 「いや、アレから色々とあってだな」 昨日、天空教室の撮影があってから、まずはキアの家を…

一千年間引き篭もり男・第05章・32話

狩りの女神 「そんな……ペンテシレイアさんが、アーキテクター!?」 「彼女と、その部下である十二人のアマゾネス全員が、アーキテクターなのです」 「それじゃあ、クロニーさんも、ポレムーサさんも、デリノエさんも、エヴァンドレさんも、アンタンドレさん…

ある意味勇者の魔王征伐~外伝・1話

金髪の天使の追憶~1 小さな教会の窓から覗く空は、鈍色に湿っていた。 「兄さま……今日も、村の人来てる?」 蒼いボサボサ髪の少女が、幼い顔を強張らせる。 「心配ないさ。アズリーサは、ボクが守ってあげるからね」 金髪の少年が、天使のように微笑んだ。…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP016

反撃の狼煙 「サイドにパスが通ったっスよ、柴芭さん!」 「ああ。だがここから得点できるかは、別の問題だ」 ヤツの、紅華 遠光の今の運命は……。 「ナイスだ、一馬。行くぜ、メタボ親父!」 紅華さんが、左サイドからゴール前に切り込んだ。 「トミン、行っ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第04章・第23話

株とFX 「華やかに見える芸能の世界も、大変なんスね」 テミルが、腕を組んで感心する。 「別に、憐れんでもらわなくて結構よ。それに貴女だって、天空教室に在籍しているのだから、何らかの問題を抱えているのでは無くて?」 気位の高いアロアが、攻勢に…

一千年間引き篭もり男・第05章・31話

女神たちの反乱 「このパトロクロスが……イーピゲネイア、貴女の手に……」 デイフォボス・プリアモス代表が、手を伸ばす。血と汗にまみれた黒き英雄の顔には、悔しさと絶望が滲んでいた。 「むざむざとこの小惑星を、ギリシャ群のヤツらに明け渡してしまうとは…

ある意味勇者の魔王征伐~第9章・9話

日記の記憶 蒼く切り立った岩山の、中腹にポッカリと口を開けた洞窟。 洞窟の中には、そこがかつて宗教儀式を執り行う場所であったコトを示す、崩れた遺跡の痕跡が僅かに残る。 「ヤレヤレ。まさか、『マルショ・シアーズ・フェリヌルス』ばかりか、『ザババ…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP015

PK 「何やってんだ、杜都。完全なレイト(遅れた)タックルじゃねえかよ」 体育館のコートに、紅華さんの怒声が響く。 「つうか、フットサルはスライディングタックルでボール奪うの、禁止だっつったろ」 「ス、スマン。自分の、判断ミスだ……」「しかもフ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第04章・第22話

賃貸契約 「こ、これは……床に黒いシミが」 アロアがめくりあげたカーペットで隠されるように、床にはびっしりと焼け焦げた跡の様なシミがこびり付いていた。 「ありゃあ、バレちゃったっスか」 三つ編みお下げの少女は、小さく舌を出した。 「どう言うコトだ…

一千年間引き篭もり男・第05章・30話

アクア・エクスキュート 小惑星・パトロクロスの全てを統括する、人工太陽の内部に作られた指令室に緊張が走る。 「人間風情が、本気でこのイーピゲネイアに勝てると思っているのですか?」 金髪の髪を手櫛で梳かしながら、見た目は人間の美少女にしか見えな…

ある意味勇者の魔王征伐~第9章・8話

マホ・メディア ニャ・ヤーゴの城の迎賓用の部屋には、丸い大きなテーブルが用意されていた。テーブルを囲むように、入浴を終えた少女たちが顔を並べている。 「これがムオール渓谷の谷間の村で見つけた、シスターの日記じゃ……」 漆黒の髪の少女が、薄汚れた…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP014

メタボリッカー 「ピーーーーーーーーーッ!」 審判の笛が鳴り響く。前半終了の合図だった。 「もう前半が、終わりなのかよ?」「フットサルは、20分ハーフだからな。プロサッカーの半分以下の時間だぜ」 「これで、ワカリマ~シタか?」 ゴールを決めたオ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第04章・第21話

芸能人一家 「イヤ、何となくそんな気がしてな」 言葉ではそう言ったが、他に二人がここに居る理由が思い浮かばなかった。 「テミル、言っていたよな。この家はかつて、芸能人一家の持ち家だったんだろ」「そうっスよ……って、それじゃあお二人は!?」 「え…

一千年間引き篭もり男・第05章・29話

認めたくない真実 「な、なんのご冗談……ですかな」 デイフォボス代表の脇腹からは、ドクトクと赤い液体が溢れ出る。 「イーピゲネイア様が、トロイの木馬などと……そんなコトが……あるハズ……」 それでも尚、現実を受け入れられない黒き英雄。 「まったく、なん…

ある意味勇者の魔王征伐~第9章・7話

聖女パレアナ 「ようこそお越し下さいました、ルーシェリア。出迎えもせず、こんな姿で申し訳ないのですが」 レーマリアは湯舟の中で立ち上がると、小さく頭を下げる。 「それはお互い様じゃろうて。こちらも、直ぐに応じられなかったワケじゃしな」 金色の…

キング・オブ・サッカー・第三章・EP013

セルディオス・高志 筋肉で覆われた杜都さんの左脚が、体育館の床を掴む。 「安全確認よォォし、弾込めよォォし、単発よォォし!」 いつもの意味不明な台詞と共に、右脚が撃鉄のように振り下ろされた。 杜都さんの、弾丸ロングシュートだ。コースは開いてる…

この世界から先生は要らなくなりました。   第04章・第20話

侵入者 「久慈樹社長が言っていてな。キミたちの家庭は……」 ボクは、それ以上踏み込んで良いのか迷った。瀬堂 癒魅亜は、ボクの言葉で心を閉ざしてしまったからだ。 「そうっスねえ。ウチも、ご多分に漏れずってトコっスね」 地下鉄の出口の最上段で、立ち止…