ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・05話

バルガ海鮮スペシャル丼 ビシャビシャと、水溜まりを駆ける赤い鎧を着た少女。両手に持った双剣で、攻撃を仕掛ける。 「おっと、キティ。そんな単調な攻撃じゃ、このオレは倒せないぜ」 攻撃を受けた男は、宙に大きく舞い少女の攻撃をかわした。 「そいつは…

覇王パーティー

●シャロリューク・シュタインベルグ クラス:ソードストライカー 覇王剣・『エクスマ・ベルゼ』 18歳・男・赤毛 赤毛の英雄と謳われる。救国の英雄にして、数多くの魔王を倒して来た若き天才剣士。光と炎の剣、エクスマ・ベルゼを振るう。 舞人の憧れの人…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第07話

カノン(追奏曲)の調べ 「とにかくこの曲の間だけでも、何事もなく終わってくれよ」 祈る思いで、タリアたちのステージを見守るボク。 タリアらしい力強い歌声と、それを追うカタチで、アステたち7人の少女の可憐な歌声が、交互にライブ会場に響き渡る。 …

キング・オブ・サッカー・第7章・EP006

3つものチーム ボクを押し込めた車は、堤防の道からトラス橋に向けて走り出す。運転手さんは別に居るようで、ボクの左右は2人のスーツ姿のオジサンでガードされていた。 ど、どうしよう。早く人違いだって、言わないと……。でもこの人たち、初対面だしなァ…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・04話

王の旅立ち 腰に下げた双剣を抜き、低く身構えるキティオン。ベリュトスも槍を身構えると、2人の間に緊張が走る。 「まあ待て。誰が、執務室(ここ)でやると言った」 御殿の執務室の机で、頭を抱えるバルガ王。 「戦う場所は、競技場だ。天井が崩落して水…

一千年間引き篭もり男・第07章・15話

永遠の命 黒いスーツや純白の下着が、彼女の周りに落ちている。 「き、綺麗だ……」 ボクの口は、勝手に言葉を紡いだ。 マネキンのような、完璧なプロポーションの白い身体。豊満な胸元や大きなお尻には、長い漆黒のクワトロテールが垂れる。とても200歳を…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第06話

狂気の影 「アイツら、宙を舞ったまま1曲を終わらせたのか」 高いところが得意では無いボクにとって、生徒たちの勇気を褒め称えずにはいられなかった。 「おお、アステちゃんたちが、降りて来るぞ」「見ろよ、ステージ。タリアが居るぜ!」「ホントだ。きっ…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP005

歌って踊れるサッカーチーム 「まったくカーくんったら、最近は直ぐにどこか行っちゃうんだから」 ボクの愚痴を言いながら、奈央はボクの家のソファーに寝そべる。 テレビには、サッカーチームの記者会見の様子が、映り続けたままだった。 「カーくんも、居…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・03話

決意のキティ 「バルガ王、ベリュトスが謁見を申し出ております」 若き海洋生物学者が、山積みにされた書類に埋もれる王に言った。 「シドン、お前嫌がらせか。ンなモン、勝手に通せよ」 海底都市であるカル・タギアには、崩壊してしまった神殿はあったもの…

一千年間引き篭もり男・第07章・14話

アンチエージング・カプセル 永く続く坂を登り、ボクたちは外交館の前に立っていた。目の前にある建物は、他の建物と同じように白い壁にオレンジ色の屋根をしている。 「ここが、ヴィクトリアの外交館なんですか?」 火星の大都市アクロポリスを見慣れてしま…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第05話

七つの星の物語 プレジデントカルテットのステージが終わっても、興奮冷めやらぬファンたち。薄暗い観客席は、ざわめきが支配する。 「お、見ろよ天井。星空になってるぜ」「解像度、ハンパねぇな」「まるで、プラネタリウムに来たみたいだ」 ボクも首を上げ…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP004

連行される一馬 地域リーグの開幕直前、ギリギリ滑り込むカタチで加入が認められた、清棲デッドエンド・ボーイズ。 「カーくんたちのチーム、地域リーグだっけ。加入が、認められたのよね?」 オレンジジュースを飲みながら、自宅のリビングでくつろいでいる…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・02話

バルガ王の誕生 その日、崩壊し王を失った海底国家、カル・タギアに新たなる王が誕生した。 「みんな、よく戻ってくれた。知っての通り、オヤジのヤロウが大魔王にされちまってよ。悪いがしばらくの間、このオレが玉座に座るコトになった」 新王は、海皇の象…

一千年間引き篭もり男・第07章・13話

白い街並み 恐らくは、ボクが眠っていたフォボスよりも歴史のある、ドーナツ型のコロニー。 「大きなドーナツが、いくつも連なってますね。なんだか、お腹が空いて来ました」 アンティオペーが、言った。 「キミらも、来るのは始めてなのか?」「それはもち…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第04話

プレジデントたちのフィナーレ ユークリッドの誇るアイドルたちのデビューライブは、まだ序盤を過ぎただけだった。 白熱するファンたちの注目を、一身に浴びるボクの生徒たち。眩いスポットライトを、今度はメリーが浴びていた。 「八木沼 芽理依(やぎぬま …

キング・オブ・サッカー・第7章・EP003

清棲デッドエンド・ボーイズ 「喜べ、お前たち。地域リーグ・加入承認の知らせが、届いたぞ!」 それは、4月も最終週に突入しようとしている時期だった。 「マジっスか、倉崎さん!?」「ああ、マジだ、紅華」 ポスティングを終えたボクと黒浪さんが事務所…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・01話

キティオン 「浅い大陸棚に位置し、美しい珊瑚に覆われたカル・タギアも、酷く荒れてしまった」 水浸しとなった海底の街の図書館で、若き海洋生物学者が言った。 「だが、このカル・タギアには、まだ先人の知識が残されている。伝説だと思われていた、アト・…

一千年間引き篭もり男・第07章・12話

ヴィクトリア 「黒乃……まさかキミが生きて……!?」 そう言いかけたボクは、言葉を詰まらせた。 無数の星が煌めく宇宙を背景(バック)に、漂う4本の黒髪の束。紫色のパイロットスーツは、肉付き豊かなの大人びた女性の身体を包んでいる。 「貴女は、黒乃じ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第03話

悲劇のヒロインたち シンフォニックでアコースティックな曲が流れると共に、天井絵の天使たちが平面から抜け出して、宙を舞い始める。 「ス、スゲエ、裸眼AR(拡張現実)ってヤツか!?」「ホントに天使が、空を舞っているとしか思えないわ!」 凝った演出…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP002

ポスティングの理由(ワケ) 「よォし、まずはこの辺から始めようぜ!」 セットしたポスティングのチラシを持った、黒浪さんが言った。 ボクも、コクリと頷く。ポスティングなんてやったコト無いケド、大丈夫かなァ。 「ま、簡単じゃね。こうやって、郵便受…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・67話

僅かなふれあい 天空都市から溢れ出す、白い霧(ミスト)。 その正体はと言えば、大魔王ダグ・ア・ウォンの生み出した、水の龍(ウォータードラゴン)や、雲の龍(クラウドドラゴン)の身体の一部であり、舞人によって切り裂かれた欠片でもあった。 『ククク…

一千年間引き篭もり男・第07章・11話

地球のラグランジュポイント シャラー・アダドは、ボクたちが艦隊を組んで接近するのを確認すると、火星から遠ざかる軌道を推進し始める。 「セミラミスさん……かとは思うが、どこに向っているか解るかな?」 テル・セー・ウスの艦橋でボクは、中学生くらいの…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第02話

恋の不動産(リア・エステイト)!! 「うお、今度は上からモニターが!」 全天候型ライブ会場の天井は、開閉式ドームの内側に半球体のクリアパネルと二重構造だった。その中央部から、巨大でメカニカルなモニターがゆっくりと降りて来る。 1曲目が終わり、…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP001

ポスティング 「なあ、雪峰。この書類は、これでいいか?」「ああ、OKだ。倉崎さん、一応目を通して置いてください」 事務所に入るなり、慌ただしい会話が聞こえて来る。 そう……デッドエンド・ボーイズは、河川敷の練習場の近くに、事務所を手に入れていた…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・66話

龍天降下(ドラゴンバースト) 『グハハ、我の配下を討たせはせんぞ。我が、息子たちよ』 2人の王子たちの前に飛来し、鋭利な牙の並んだ口で豪快に笑う、大魔王ダグ・ア・ウォン。 「コウモリの嬢ちゃんは、やられちまったか……」「兄上。父上の左上の腕を」…

一千年間引き篭もり男・第07章・10話

ハートの髪飾り 「もう1度、移動が必要になるんなら、ゼーレシオンを出す必要は無かったな」 ボクは白い巨人と一体となると、再びスペースランチの狭いペイロードベイに身を屈める。 「きゃああッ!?」 すると、コクピット内部の椅子の後ろから、少女が転…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第01話

アイドルのライブステージ 最新のアプリ・ユークリッターは、日本をボクの生徒たちの話題で持ち切りにする。 『プレジデントカルテット』、『ウェヌス・アキダリア』、『プレー・ア・デスティニー』、そして『サラマン・ドール』。今まさに華々しいデビュー…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP054

視聴覚室の弁当会議 時は、少しだけ巻き戻る。 曖経大名興高校サッカー部との激戦を終えた、翌日の月曜日。ボクは、筋肉痛で重たい身体を押して、昨日対戦した自分の学校に登校した。 人見知りなボクは、いつもの通り無言で午前中の授業を切り抜ける。誰もト…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・65話

覚醒のジェネティキャリパー 「こ、このアクト・ランディーグが、こんな小僧を相手に遅れを取るなど……あり得ぬ!」 身体に纏わり付く白い靄(モヤ)たちが発する、耳障りな悲鳴のような声。紫色の海龍は、自らの身体を縛る亡霊たちを振り払おうと、全身の筋…

一千年間引き篭もり男・第07章・09話

イーリ・ワーズ 「艦長、お久しぶりですね。我が艦、『イーリ・ワーズ』にようこそ』 サファイア色の髪をした女の子が、スペースランチから降りたボクを出迎える。 「艦に、名前を付けたのか。この艦は確か、トロイア・クラッシック社の標準旗艦だったよな」…