ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一千年間引き篭もり男・第06章・40話

初恋 古の軍神(マーズ)名を、持つ赤い惑星。10憶人が暮らす街が12も存在する、オリュンポス山のアクロポリス街にて、セノンやクーリアたちと街を愉しみながら歩きまわった。 「ねえ、おじいちゃん。明日は、牡羊座(アリエス)区画に行ってみようよ」…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP015

狂気のバット 一瞬にして、2人の男を地面に這いつくばらせた竹刀の少女。その背中には、バドミントン部の少女たちが怯えていた。 「ちょっと、沙鳴。だ、大丈夫?」「まだアイツら、たくさん居るよ」「あんなに大勢に襲い掛かられたら、いくら沙鳴でも……」 …

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・26話

サタナトスの真意 「ち、違うんだ。これは……スプラが勝手に、巻き付いて来て……」 ナゼだか、必死に言い訳しなければならない衝動に駆られる、舞人。 「ほう。自らの浮気の責任を、相手になすり付けるとは、ご主人サマもけっこうな外道よな」「な、なんでそう…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第23話

ナトリウムランプ 雨は、涔涔 (しんしん)と降り続いている。白い墓が並ぶ墓所にも、小さな水溜まりが幾つも出来ていた。 「教民法の施行当時、わたしはまだ小学生でした。母の自殺の意味も解らなくて、あまりの出来事にショックで泣きじゃくってばかりいた…

一千年間引き篭もり男・第06章・39話

別れのひと時 「まったく。相変わらずドジだな、セノンは」「パンツ見え見え……」「よく何もないところで、転べるよね。お婆ちゃんみたい」 アクロポリスのカプリコーン街にある、アルゲディ広場。ボクたちを待っていた、真央、ヴァルナ、ハウメアのオペレー…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP014

千葉 沙鳴(ちば さな) 自分の高校のサッカー部との練習試合が、明日に決まった日の学校からの帰り道、ボクは河べりの土手を歩きながら1人呟く。 「ああ……憂鬱だ」 当然、周りに誰も居ないのを確認していた。 「倉崎さんのケガも心配だケド、今度はボクが…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・25話

ダーリン 「……キ、キキ、キミってヤツは一体、なんてコトをしてくれたんだいッ!!」 崩れ行く海底都市の片隅で、半透明のコートのような鎧を着た女のコが、緑色のショートヘアを弾ませながら、蒼い髪の少年を相手にまくしたてていた。 「なにって、実はあま…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第22話

抗議の死 「キミがこの教会の……お父さんの牧師さんは、今日はいらっしゃらないんだな?」 ボクは、エリアに問いかけた。 「そうよ……」 翡翠色の瞳が、ボクから逃げるように下を向く。彼女のサックスブルーのストレートヘアからは、ポタポタと雫が落ちていた…

一千年間引き篭もり男・第06章・38話

アクロポリス 「でも、よろしかったのですか、艦長?」 前を歩く、クーヴァルヴァリア・カルデシア・デルカーダが言った。 今日の彼女は、純白のドレス風ワンピースにピンク色のリボンで結んだストッキング、頭にはエナン帽と呼ばれる変った形の帽子を被って…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP013

千葉 蹴策 翌日、ボクは母校である、曖経大名興高校の校舎に居た。教室の窓から、ボーっと陽気な春の空を眺める。昨日、倉崎さんと美堂さんが激突した試合のコトが、頭から離れない。 倉崎さんの怪我、大丈夫かな。大したコトなきゃ良いんだケド……。 「コラ…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・24話

ケッコン 「……あ、ああ、あなたは一体、なんと言うコトをしてくれたのですかァ!!」 崩れ行く海底都市の片隅で、アイスグリーン色の肌の女性が、マゼンタ色の長い髪を振り乱しながら、巨漢の筋肉男を相手にまくしたてていた。 「なにって、オメーの腹にヴォ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第21話

我柔 絵梨唖(がにゅう えりあ) 低く垂れこめた灰色の雲から、カーテンのように降り注ぐ雨。ボクの安物スーツはともかく、久慈樹社長の高級そうなスーツも雨に濡れ始めていた。 「流石に余裕ぶっては居られんな。教会に、避難するとしよう」「教会って……車…

一千年間引き篭もり男・第06章・37話

クーヴァルヴァリア ボクやプリズナー、トゥランやクーリアらは、『深淵の海の魔女』撃破の経緯や、その後のイーピゲネイアさんによるアーキテクターたちの反乱の詳細を、ディー・コンセンテスの会議の場で話した。 「宇宙斗艦長、貴方は信用に足る人物と判…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP012

ワンサイドゲーム 倉崎さんが退場してから数分後、クラウド東京スカ―フェイスは反撃の口火を切るゴールを決める。 『決めたのは、なんとルーキーの美堂。圧倒的な長身が宙を舞い、ゴールキーパーのグローブの上から、ヘディングを叩き込んだァ!!』 液晶テ…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・23話

暗黒の力の代償 「ヤバい……ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい!?」 ジェネティキャリパーの暗黒の力を使って、2体の魔王を倒した舞人。 「ど、どうしたんだ、ボクは。壊したい、殺したい、引き裂いてやりたい……こんな感情……!!?」 その代償として彼は、と…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第20話

真相 「確かに、それはあるね」 久慈樹社長は、ボクの追求をあっさりと認める。 「面白そうなキャスト(共演者)を集められたと、満足しているよ」 ユミアや以外の初期メンバー……つまりは、久慈樹社長の集めた天空教室の女のコたちは、親が教民法やユークリ…

一千年間引き篭もり男・第06章・36話

恐怖の魔女 ボクが眠っていた1000年の間に起きた、人類と『時の魔女』との戦争。多くの命が奪われた争いは、この時代の支配層の心に多大な影を落としていた。 「ものスゴく、根本的な質問をするんだがよォ」 12神の1柱に数えられる男は、そう前置くと…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP011

ルーキーの激突 クラウド東京スカ―フェイスのフォームスタジアムに乗り込んだ、名古屋リヴァイアサンズ。観客席に揺れる旗(フラッグ)の数は、圧倒的にクラウド東京のモノが多く、そこが敵地であるコトを証明している。 「いよいよ……死神と倉崎さんの、対決…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・22話

禁断の能力 「闇の魔力……それじゃあボクの身体が、魔王や邪神の力で強化されてるって言うのか?」 舞人は、ツンとした顔で紅茶を飲むルーシェリアに質問した。 「だから、そうじゃと言うておろう」 ティーカップをソーサーに置き、面倒臭そうに答える漆黒の…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第19話

白い墓 「どうしてボクに、そんな話をするんですか?」 ボクは、軽やかにハンドルを回すドライバーに聞いた。 「そうだねェ。キミはどことなく、アイツに似てるからかな」「ボク自身は、倉崎 世叛に実際に会ったコトが無いのでなんとも言えなませんが、彼は…

一千年間引き篭もり男・第06章・35話

戦争の残像 アテーナー・パルテノス・タワーの最上階から見える火星の宇宙(そら)には、相変わらず無限に星が散りばめられている。 「わたくしが、どうか致しましたか、群雲 宇宙斗」 ミネルヴァがボクに、問いかけた。 太陽が彼女の背後から消え去り、その…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP010

死神の鎌 「後半は、こっちのボールからだ。まずはオレが仕掛けて、死神とやらの実力を探ってやんぜ」 黒浪さんからボールを貰った紅華さんが、美堂さんに向ってドリブルを開始する。 「デカい図体にドレッドヘアなんて派手な見た目してやがるが、足元の勝負…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・21話

力の根源 クーレマンスがまだ、ガラ・ティアと矛を交えていた頃、舞人とヤホッカ、ミオッカ、イナッカの3人の獣人娘は、2体の魔王相手に苦戦を強いられていた。 「ブハッ、キ、キミ、大丈夫?」「ナゼか大丈夫だぞ、アタシはイナッカ。覚えろ」 海面から何…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第18話

リメンバー・サマー 郊外へと流れ出る道は、高速と言えど車はまばらで、高級外車は気持ち良さそうに走っていた。 「どうだい。マーク・メルテザッカーの印象は?」 クラッシックなミッションを、手際よく操作して車を加速させる久慈樹社長。 「そうですね。…

一千年間引き篭もり男・第06章・34話

魔女の行方 「ウソだろ……オレたち人類が、時の魔女とやらと戦争してたなんてよォ!?」 ゴージャスなドレッドヘアを振り乱し、会議に集った神々に問いかけるバックス。 寡黙なアポロはともかく、饒舌なメリクリウスですら口をつぐんでいる。女性軍人のディア…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP009

死神の脅威 「奈央のヤツ、なに怒ってたんだ……」 ボクは、とりあえずそう呟いたものの、興味はテレビ画面に移行していた。 「美堂……政宗さん」 死神の異名を持つ男のドリブルは、一直線に倉崎さんに向って行く。 ボクは、フットサル大会の決勝戦を思い出して…

ある意味勇者の魔王征伐~第11章・20話

爆散する魔王 「コイツ、ボクの大事な槍の触手を、斬りやがった!」 怒ったスプラが、レインコートの様な半透明の鎧を大きく広げ、イナッカに攻撃を仕掛ける。 「だけど、緑触槍『アス・ワン』の触手は無限なんだ!」「う、うわあッ!?」 緑色の槍の傘が再…

この世界から先生は要らなくなりました。   第06章・第17話

苛立ち 「そうですね、先生。放って置いても、騒ぎは勝手に大きくなるでしょうし……」 クララはそう言うと、真っ赤なポニーテールをボクに向け、自分の席に着いた。 「マーク先生も、自己紹介は済みましたか?」「オー、まだぜんぜん話し足りませんが、自己紹…

一千年間引き篭もり男・第06章・33話

戦争の歴史 ~物語の舞台は、再び火星最大のタワーへと移る~ 「AIやアークテクターを生み出したのは、人類だぜ。ヤツらの身体も意思も、全ては人間が与えてやったモノだ。なんで人間サマが、怯えなきゃならない?」 ピンク色のスーツの男が、金色の貴金属…

キング・オブ・サッカー・第六章・EP008

驚異のルーキー 料理教室を後にしたボクたちは、家に帰って来ていた。ガラス戸の向こう側はもう真っ暗で、星がキラキラ輝いてる。 「ねえ、奈央」 ボクは、カーテンを閉めながら言った。 「料理教室って、前から通ってたの?」「ん~、4月の半ばくらいから…