ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

一千年間引き篭もり男・第08章・40話

残された娘たち 戦争の神アレスの、妹や妻とされることもある、エリス。不和と争いの女神である彼女は、黄金のリンゴ1つで3人の女神を争わせ、古代ギリシャのミュケーネ文明とトロイアの間に戦争を巻き起す。 「エリスは、人類が宇宙に進出した後も、戦争…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・49話

円卓の親娘会話 「なあ。けっきょく、アレで良かったのかよ!」 ティンギスが、同席した2人の船長に語りかけた。 そこは宿屋の食堂で、星の瞬(またた)く夜空が広がる窓からは、月灯りが漏れている。テーブルには、海で採れたばかりの魚を中心とした、海鮮…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第32話

カウントダウン 最新鋭の巨大なドーム会場で、大勢のファンたちに囲まれながら、ボクの生徒たちの学力テストは開始されようとしていた。そんな中、久慈樹社長の口から告げられた、重大な発表。 「今、なんと仰ったのですか?」 聞き返すまでもなく、発表の内…

キング・オブ・サッカー・第9章・EP002

巨大資本のクラブ ボクたちデッドエンド・ボーイズを乗せたマイクロバスは、愛知県との県境にかかる2つの大きな橋を越えて、三重県へ入ろうとしていた。 「今日も倉崎さんは、関東遠征で来れないのかよ、雪峰」 最後尾の席で、頭の後ろで手を組んだ紅華さん…

一千年間引き篭もり男・第08章・39話

宇宙(スペース)と空間(スペース) 宇宙戦艦プロセルピナの、艦橋(ブリッジ)にある大型スクリーンに映し出された、半分が氷で覆われた小さな天体。 「宇宙ドッグ・コキュートスですか。確かコキュートスとは、ギリシャ神話に置いて冥府を流れる、嘆きの…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・48話

複雑な勝敗の行方 力こそが正義を謳(うた)う国にあって、必死に力を示し続けて来たミノ・アステ将軍。美しき顔や褐色の豊満な身体も、今や血にまみれドロに汚れている。 「これがわたしの最後の攻撃だ、少年!」 全ての力を振り絞った稲妻のような鞭が、舞…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第31話

学力テストの意義 「それでは、本日のメインイベントだ」 冥府のアイドル(ベルセ・ポリナー)たちに代わって、ステージに立つ久慈樹 瑞葉。 「今日、このドーム会場に集った諸君は、ユークリッドのゲリラライブと聞いて、天空のアイドルたちのライブを見る…

キング・オブ・サッカー・第9章・EP001

ミーティング 特例として、東海・中部の地域リーグ2部に所属するコトが許された、デッドエンド・ボーイズ。 「Zeリーグの下部組織に当たる地域リーグでは、今年だけ特例で12チームがエントリーしている。オレたちの当面の目標は、まずは地域リーグ1部…

一千年間引き篭もり男・第08章・38話

漆黒の海の魔女との激闘 「わたしは、フェブ・ライザーで空間に居る。メルクリウスと、宇宙斗艦長も出てくれた」 ゼーレシオンの高感度センサーが、バルザック・アイン艦長と艦橋(ブリッジ)との通信を傍受する。冥界降りの英雄のサブスタンサーの名が、判…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・47話

力こそ正義 「フウッ、ヤレヤレ。恐ろしい、娘たちだったぜ」「で、でもよ。なんとかなったな」「オレたちの、勝ちか……」 疲れ果てた3人の背の高い船長たちが、重い足取りでルーシェリアの元にやって来る。 「お疲れじゃの、人さらい共よ」 ルーシェリアが…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第30話

完璧なるステージ 「わたし……ミカドとサトミ、レインのユニット名は、プリンセス・オブ・ダークネス」 ミカドが、悪戯(いたずら)なウィンクを投げながら、観客たちを扇動する。 「今度の曲は、サイキック・メイルストローム。ヨロシクゥ!」 ガラスの塔か…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP039

無口な死神 ボクの目の前に、立ちはだかった大男。 「……お前か、呼んだのは?」 美堂 政宗は、振り返ってそう言った。 ロングのドレッドヘアに、日に焼けた肌。身長は、公式のサッカー選手名鑑には、197センチと書いてあった。 しまったと思いつつ、コク…

一千年間引き篭もり男・第08章・37話

圧壊する宇宙戦艦 突如として、通路の壁がネジ曲がり破壊されたかと思うと、剥(む)き出しの配線が目の前に落下して、真っ白なスパークを上げた。 「な、なにが起きている!?」 ボクは慌てて、辺りの状況を確認する。宇宙戦艦がギィギィと悲鳴を上げ、乗組…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・46話

決死の覚悟 「ミノ・アステとやらも、大したコトは無いのォ。ご主人サマは、まだ本気を出しておらんぞ」 ルーシェリアは、地面にひれ伏す6人の少女に向って言った。 「お、おのれ。アステさまを愚弄するとは!」「ゆ、許せん。我らにまで、このような屈辱を…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第29話

アイドルのプライド アスタロートのミク、ベリアルのフウカ、バアルのミライ。アニメやゲームなどでも採用される高名な悪魔をモチーフにした3人が、妖艶に歌い踊る。 「雰囲気はダークな曲だケド、これはこれで好きかも」「アップテンポでキーボードメイン…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP038

別れと遭遇 ボクたちは、丘の上に立っていた。 紺碧の海と晴れ渡った空が、どこまでも広がっている。小さな漁船が、魚を求めて出かけて行くのも見えた。 「姉さんも、ここで眠れて良かったよ」 ロランさんが、墓の前に花を供える。 「みんな、今日は来てくれ…

一千年間引き篭もり男・第08章・36話

紛糾する作戦会議 「バルザック大佐。やはり、このまま時の魔女の本拠地に向かうのは、無謀ではありませんか?」 宇宙戦艦の作戦会議室で、メルクリウスさんが提案する。 「キミはかつて、時の魔女と戦ったのだったね。当事者の意見を、軽視はできまい」 冥…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・45話

それぞれの想い 「アステさま!?」「アステさまが、攻撃を受けるだなんて……」 ミノ・アステ将軍の側近の少女たちに、衝撃が走った。 「アイツら、大将が攻撃喰らって、動揺してっぜ」「ああ。やるなら、今だ」「でも、やるのか?」 相手が12歳くらいの少…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第28話

証明できない世界 「それを、納得しろってのかよ」「どうやって証明するんだ、カンニングして無いってよォ」「コンピューターだったら、なんだってできてしまうよな」 ゲリラライブと言う性格上、ユークリッドのアイドルにそこまで興味が無い観客も紛れてい…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP037

纏まるチーム 「壬帝オーナーよ。最後に少しだけアンタを、好きになれたぜ。じゃあな」 すでに解雇通告を言い渡されていたイヴァンさんは、蒼い背番号9のビブスを脱ぐと、オーナーが座っているベンチの開いている座面に放り投げた。 「そうだったな、イヴァ…

一千年間引き篭もり男・第08章・35話

実験的・観測的 1000年前の、あの日。ボクは教室で、クワトロテールの少女が不良のチャラ男たちと言い争っているのを、真後ろの席から見ていた。 愚かにもボクは、その争いに首を突っ込んでしまい、校舎の屋上に呼び出されてボコボコにされる。案の定と…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・44話

12人の黄金少女 「お前たちは、他の者の相手をしろ。わたしは、この少年と戦わねばならんのでな」 ミノ・アステ将軍が、側近の少女たちに指示を出す。 「ハッ、お任せください、アステさま」「必ずや、勝利してみせましょう」 敬服し戦斧を構える、12人…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第27話

12+1 次々に、天空教室を模したガラスの塔へと入って行く、生徒たち。 「ミア、リア、落ち付いて考えるんやで。アンタらは、やればできるコや」「シア姉、それアホのコに言うヤツやで」「関西弁出てもうてるし、シア姉こそ落ち着きィ」 ミアとリアの双子…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP036

我がまま(セルフィッシュ) エトワールアンフィニーSHIZUOKAを、2分割して行なわれた紅白戦。青いビブスを着たボクやロランさんのチームは、最初は優勢にゲームを進めた。 「クソッ、1点だけかよ!」 苛立ちを給水ボトルにぶつける、イヴァンさん…

一千年間引き篭もり男・第08章・34話

エリス 「察するに、バルザック大佐。時の魔女の本拠地とは、太陽系外縁天体のどれかですか?」 メルクリウスさんが、冥界降りの英雄に問いかける。 「ご明察だな、その通りだ。我々が付き止めた時の魔女の本拠地と思われる準惑星は、エリスだよ」 「エリス…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・43話

闘技場での舌戦 「因幡 舞人と、言ったな」 黄金の鞭を振るいながら、舞人に向って1歩1歩み寄る女将軍。 「この国に置いては、強者はたとえ敵国の者や犯罪者であったとしても、尊敬が与えられる。まず、戦う前に聞いて置きたい」 防護する部分の少ない黄金…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第26話

最終(ラスト)ステージ 冥府のアイドル(ベルセ・ポリナー)の、3人のアイドルが歌う、ドゥームメタル。スピードメタルとは正反対のスローテンポの曲が、会場の観客たちを魅了して行った。 「ミカドはね。アイドルとしては、本格的な歌唱力を持っているん…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP035

試合終了のホイッスル ペナルティーエリア、わずか手前からのフリーキック。 「よし、オレが決めてやるぜ!」 キッカーに立ったのは、ファウルを受けたイヴァンさんだった。 「待って下さい。キッカーは、オレです」 蹴る気が満々の野生児ストライカーに、声…

一千年間引き篭もり男・第08章・33話

苦笑い 「やはり、ご存じだったのですね」 メルクリウスさんは、顔色1つ変えずに言った。 「複雑な気分ではあるよ。わたしはともかく、亡き妻の若き日の姿を見ると……例えクローンと解っていても、喜びの感情は湧き上がって来るものでね」 バルザック・アイ…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・42話

熱狂の闘技場 「こん棒を持った1つ目巨人に、ミノタウロスかえ。ハテ、どこかで見覚えがある気がするのじゃ」 首を傾げる、漆黒の髪の少女。 「ルーシェリアの城の、警備をしてたヤツらだろ。白々しい」 舞人が、かつて攻略した魔王の城の主は、ルーシェリ…