ラノベブログDA王

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ある意味勇者の魔王征伐~第13章・44話

12人の黄金少女

「お前たちは、他の者の相手をしろ。わたしは、この少年と戦わねばならんのでな」
 ミノ・アステ将軍が、側近の少女たちに指示を出す。

「ハッ、お任せください、アステさま」
「必ずや、勝利してみせましょう」
 敬服し戦斧を構える、12人の少女たち。

「オイオイ。女将軍の手下まで、出て来ちまったぞ」
 敵を警戒し観察する、ティンギス、レプティス、タプソスの3人の船長。

「わたしの名は、イオ・シル」「イオ・セル」「イオ・ソル」
 最初に名乗りを上げた3人の少女は、ピンク色のポニーテールに白い肌、水色の瞳をしていた。
赤いマントに、黄金の胸当て、赤いミニスカートを穿(は)いている。

「我が名は、ハト・ファル」「ハト・フィル」「ハト・フェル だ」
 次に名乗りを上げたのは、金髪のお下げに白い肌、ライム色の瞳の3人の少女だった。
白いマントに、黄金の胸当て、白いミニスカートを穿いている。

「見た目は、ルスピナやウティカの嬢ちゃんたちと、大して変わらんが」
「両手に斧を持ってるのを、除けばの話だ」

 ミノ・アステ将軍の側近でもある少女たちは、主人ホドではないモノの、身に付けた防具の露出度は高かった。
両手に持った両刃の戦斧で、船長たちに襲い掛かる。

「グワッ。この嬢ちゃんたち、強いぜ!」
 重装備のティンギスが、2枚のヒーターシールドで、黄金の少女たちの攻撃を防ごうとした。
しかし少女たちは身軽で、シールドを軽く飛び越えて攻撃を放って来る。

「ぎゃああ、危ねェ!」
 レプティスも、銀色のタワーシールドを使って対処するも、攻撃を完全には防げなかった。

「守ってばかりでは、ダメだ!」
 4枚のラウンドシールドで、少女たちの攻撃を防いでいたタプソスが、攻勢に転じる。
けれども、柔軟な身体の少女たちは難なく攻撃をくぐり抜け、彼のいぶし銀の槍は空を切った。

「妾の相手は、お前たちかえ?」
 重力剣(イ・アンナ)を具現化させるルーシェリアの前に、残る6人の少女が立ちはだかった。
彼女たちも、次々に名乗りを上げる。

「わたしは、スラ・ビシャだ」「スラ・ビチャよ」「我が名は、スラ・ビ二ャ」
 次の3人は、アイボリーのボブヘアに茶色い肌、若草色の瞳だった。
水色の羽衣に、黄金の胸当て、水色のミニスカートを穿いている。

「我は、ロウ・ミシャよ」「ロウ・ミチャだ」「ロウ・ミニャと言う」
 最後の3人は、バイオレット色のマッシュルームヘアに茶色い肌、オレンジ色の瞳をしていた。
黒い羽衣に、黄金の胸当て、黒いミニスカートを穿いている。

「仕方ないのォ、生娘どもよ。遊んでやるから、かかって参れ」
 挑発する、ルーシェリア。

「キサマに言われずとも、そうするまでよ」
「参る!」
 6人の少女たちは、タバールと呼ばれる月形の刃をした戦斧を両手に、次々に襲い掛かった。

「では、こちらも始めるとしよう」
 ミノ・アステ将軍の黄金の鞭が空を斬ると、音速を超える衝撃波が発生して舞人を襲う。

「クッ……うわッ!」
 舞人は、間一髪で鞭を避けるものの、衝撃波が瓦礫ごと彼を吹き飛した。

「どうした、少年よ。その程度で倒れる、坊やではあるまい?」
 美麗なる女将軍が、悩殺的なポーズで舞人を挑発すると、男だらけの会場から凄まじい歓声が響き渡る

「それじゃあ、そうさせて貰います」
 宙に舞った舞人が、空中でジェネティキャリパーを具現化させた。
何もない空を蹴って、女将軍に攻撃を仕掛ける。

「器用なマネを。だが空中で、我が剣アステ・リアの攻撃をかわせるモノか!」
 女将軍の黄金の剣に、らせん状に巻き付いた鞭が、再び舞人に向けられた。

「残念ですが、空中のボクは残像に過ぎません」
 舞人はすでに女将軍の背後に居て、ジェネティキャリパーで攻撃を仕掛ける。

「グアアアッ!」
 ミノ・アステ将軍は、僅かに攻撃をかわしたものの、剣撃に吹き飛ばされて闘技場の地面を這った。

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