アイドル旋姫伝承ジュリア
夢との決別 日曜日になった。 二人の少女は、パンフレットに書かれていた、街中の大きな公園で落ち合う手はずだった。公園は大きな二本の道路に挟まれており、中央には銀色の巨大な電波塔がそびえている。 「もう、アイったら自分から誘っておいて遅刻って………
夢を追う者 「……言ったでしょ。アイドルになれるまでだよ」 ジュリアは、今は異なる制服に身を包む二人の友人に、寂しさと同時に複雑な感情も抱いていた。「わ、わたし、二人みたいに途中で辞めたりしないから。一人だって、ずっと続けるよ!」 「アイドルが…
あるアイドルの想い それなりの大都会にあるファミレス……三人の少女が会話を交差させている。 「また、アイドルオーディション落選か。これで何度目だよ、ジュリア?」 オレンジ色の巻き髪ツインテールに、小麦色の肌の少女が言った。 「……オヨヨ? これで二…