ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

キング・オブ・サッカー・第8章・EP027

降津 悪汰(こうつ ワルター) せっかく、リナルさんが作ってくれたフリー時間(タイム)だ。なんとか、活かさなくっちゃ。 左右に首を振る、ボク。ロランさんとイヴァンさんには、マークが付いている。オリビさんにも、べリックさんがマークに行った。 ど、…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・34話

マントの男 宿屋の共同食堂の食卓には、大量の魚料理が並んでいた。ソテーや蒸し焼きの他に、塩釜焼などの珍しい料理もある。 「これはご主人サマよ。大量の魚を『釣って』来てくれて、感謝するぞェ」 ルーシェリアは、トゲのある言葉で舞人の手柄を労(ねぎ…

一千年間引き篭もり男・第08章・25話

ツィツィ・ミーメ 「笑いごとじゃないんだ、プリズナー!」 魚のように怪鳥にくわえられたボクは、ボクを見て笑う男に怒っていた。 「そりゃ、すまねェな。ギャハハ」「それで、なにがあったんです、宇宙斗艦長?」 プリズナーは笑ったままだったが、メルク…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第17話

天空のアイドルVS冥府のアイドル 「当初の予定では、彼女たち13人はそのままアイドルとしてプロデュースする予定だった」 ステージの上の久慈樹社長が、最初に思い描いていた計画を語る。 「天空教室で、授業など受けるコト無く……と言う意味でしょうか?…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP026

サッカーIQの激突 『ピ―――ッ』 紅白戦の後半戦のホイッスルが鳴り響き、ボールを受けたランスさんがドリブルを開始する。 「これ以上、お前たちの好きにはさせん。オレが自ら切り込んで、決めてやる」 ボールを華麗に操り、ウチのゴールへと迫るランスさん…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・33話

市場での騒動 「舞人さま、早く早く」「あっちに、見たコトない大きな魚が、吊るしてあります」 活気のある市場(マーケット)を、2人の少女たちに手を引かれて、小走りに駆ける舞人。 「ウティカ、ルスピナ。そんなに走ったら、誰かにぶつかっちゃうだろ………

一千年間引き篭もり男・第08章・24話

水の底の怪異 9人の娘たちは、岩山の中にできた泉から、次々に水の中へと入って行く。鮮やかな翡翠色のセノーテ最下部の貯水槽を、人魚のように泳ぐ少女たち。 「夢の中にあった光景と、そっくりだ」 ショチケ、マクイ、チピリの3姉妹よりは、多少幼さが残…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第16話

壮大な実験 教壇から見える景色とは、まるで異なる異様な風景。何万もの観客たちの顔が、ボクと久慈樹社長しか居ないステージに向けられていた。 「彼は、天空教室の名付け親でもあり、最初に天空教室の教壇に立ったのも彼でした」 隣に立つボクを紹介する、…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP025

2人のライバル 「クッソ。レフェリーが余計なところで笛を吹かなけりゃ、同点に出来ていたモノを」 ランスさんが、ベンチに引き返しながら文句を言っている声が聞こえる。 「前半、彼は無得点だったからな。この調子で、抑え込めればイイんだが」 ランスさ…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・32話

船団長 島の南部の難所を抜けた3隻の船は、なんとかクレ・ア島の港に接岸するコトに成功する。ティンギス船長が、碇(いかり)を降ろしてタラップを掛けようとしていると、槍で武装した役人らしき集団がやって来た。 「キサマたち、商人か。我が国の、交易…

一千年間引き篭もり男・第08章・23話

9人の娘たち 夢の中で、ボクはドス・サントスの3人の娘たちと、交わった。冷たいセノーテの水の中で、ショチケ、マクイ、チピリたちと身体を重ねた感触は、本当に夢だったのかと疑ってしまうくらいに現実的(リアル)だった。 「オヤジはさ。今まで、どこ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第15話

先生とステージ 暗がりとなったドーム会場の、天窓から差し込む木漏れ日の中に、少女の影(シルエット)が現れる。それは人工知能として生み出された、レアラとピオラの2人だった。 『本日は、ゲリラライブに集まっていただき、まずは感謝をするわ』『実は…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP024

魔法のアーリークロス 左サイド側から、ペナルティエリア中央へと侵入する、オリビさん。ボクに付いて来たヴァンドームさんと、イヴァンさんをマークするヴィラールさんの間に割って入る。 「また間を抜く気か。やらせねェ!」 左サイドに流れたヴァンドーム…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・31話

ハル・ピュイアの強襲 「ウオ、待ってくれ。オレたちは、アンタらの領土を侵すつもりなんてねェんだ」 船長のティンギスが、舵を護りながら空中からの攻撃をかわす。 「なにを勘違いしてんだい。アンタら、クレ・ア島に向かう商船の船団だろ。アタイらは積み…

一千年間引き篭もり男・第08章・22話

メキシカングルメ 1000年後の未来に置いては、『死』と言う概念すら曖昧(あいまい)なモノとなっていた。 「ま、確かにな。今じゃ人工子宮で、あらかじめ自分のコピーを作って置くヤツらも居るくらいだ」 ドス・サントスさんの顔を見ながら、プリズナー…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第14話

試験(テスト)と言う名の審判 まだ観客が、入場途中のライブ会場。突発ゲリラライブだと言うのに、大勢の観客がすでに入り始めていた。 「1つ、聞いてもいいですか?」 「ン、なんだね。答えられるコトなら、答えるが……」 久慈樹社長は、巨大な塔のそびえ…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP023

熱田 折火(あつた オリビ) ヴァンドームさんの左脚から放たれた、芸術的な弧を描いた直接フリーキックで、同点に追いつかれてしまったボクたち。 「スマンな、オレがファウルをしてしまったばかりに」 チームメイトに、謝罪するロランさん。 「だが、元よ…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・30話

クレ・ア島 「クレ・ア島の半分を治めるのが、ミノ・リス王と言う人物でな。なんでも北方の小さな島国の連合に戦争を仕掛けて制圧し、貢物を差し出させているそうじゃ」 潮風に自慢の黒髪を靡かせながら、ルーシェリアが言った。一行は今、3隻の中型船で船…

一千年間引き篭もり男・第08章・21話

ラウンジでの白昼夢 「それにしたって、大したモンだぜ。シュガールとか言う謎のサブスタンサーまで、倒しちまうとァよ。オレの見込んだ以上の働きをしてくれた」 ドス・サントスさんが、酒瓶を何本か空にし、上機嫌になりながら言った。 「そんで、奪還した…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第13話

ガラスの虫かご 弁護士のタマゴと、世界を股にかけるIT企業トップとの対決は、人生経験の差からか久慈樹社長に軍配が上がった。 「だけどその企業も、よく違法な営業をして置いて、裁判に勝てたわね」 納得の行かないユミアが、なおも喰い下がる。 「男はね…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP022

アルセーヌ・ド・ヴァンドーム 屈強な身体を大きく揺らしながら、コーナーポストまで走って行くイヴァンさん。コーナーフラッグを掴んで、征服者のようなポーズを決める。 「身体能力しか取り柄の無い男に決められるとは、何たる失態だ」 ベンチで、苦虫を嚙…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・29話

偉大なる大魔導士の高弟 城と呼ばれるような建築物を持たない、海底都市カル・タギア。替わりに御殿のような建物で、国の執務が取り行われている。 「……と言うコトだ、舞人。お前に、クエストを依頼したい」 玉座と呼ぶには質素過ぎる赤い木の椅子に座った、…

一千年間引き篭もり男・第08章・20話

作戦完了(クリア) 掘削途中だったセノーテ予定地の巨大な縦穴。シュガールの捲き起こした竜巻によって、洗濯機の洗濯槽に叩き込まれたかの様な錯覚を覚える。 「行けェェッ!」 光の球(ブリューナグ)が、激しいスパーク音と共に、大ムカデの群れへと放た…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第12話

日本の会社社会の悪癖 「久慈樹社長。貴方はもっと、理性的な方だと思っていました」 ボクは自分ですら、最後の悪足掻(あが)きだと解っていながら言った。 「それは、キミの見解だろう。間違いなく彼女は、そう思っていない……だろ?」「ええ、とうぜんよ。…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP021

オーナーへの答え 「まずは、オレたちのボールからだ。一馬、予定通りに行くぞ」 背番号10の青いビブスを着た、ロランさんが言った。 「……はい」 なんの背番号もない青いビブスのボクは、小さな声でコクリと頷(うなず)く。 『ピーーーーーッ!』 ホイッ…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・28話

水の王女とカゲロウの神 「さて、実験室もキレイに片付いたね」 見違えるホドに整然と並んだ本棚や、なにも落ちていない床。2人の愛弟子たちの仕事に、満足気な顔を浮かべる大魔導士。 「リュオーネ……お主、自分で部屋を片付けたコトはあるのかえ?」「ない…

一千年間引き篭もり男・第08章・19話

アステカの神対スペインの神 セノーテの予定地に残された、掘削機の上に貼りついた嵐と雷の神・シュガール。 「かつてアステカ帝国を侵略した、スペインの神か……」「ヨーロッパのアーキテクターを従えてやがったのも、関係がありそうだぜ」 ケツァルコアトル…

この世界から先生は要らなくなりました。   第10章・第11話

時間 時間とは、なんだろうと考える。科学的に言えば、物質が遷(うつ)ろう無限のさまを、人間が区切った尺度なのだろう。 「お前たちの先生で居られるのも、あと僅かな時間……か」 抽象的に言うのであれば、時間とは過去から未来へと流れる一方通行の河であ…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP020

白と青のビブス ボクたちは、ピッチに移っていた。真新しい芝が生えそろったグランドに散る、白と青のビブスの選手たち。 「試合は、30分ハーフの60分。無論、1点でも多く取ったチームの勝利だ。同点の場合は、10分ハーフの延長戦となる」 シャルオー…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・27話

2人の愛弟子 海底図書館の周辺区画の設計も決まり、カル・タギアは復興へと本格的に動き出した。 「ダーリン、居るゥ。バルガ王が、お呼びだってさ」 緑色のショートヘアの少女が、舞人の家の玄関から声を響かせる。 「なんじゃ、スプラか。ご主人サマなら…