ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

一千年間引き篭もり男・第08章・03話

楽園のモール 「ずいぶんと、キモの据わったガキだな。見かけは、ヒョロヒョロしてんのによォ!」 ドス・サントスが、ボクを評した。……と同時に、宝石の指輪がハマった拳が、ボクの左の頬を捉える。 「ガハッ!?」 油の匂いのする床に、転がるボク。口の中…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第25話

ヒザ枕 「先生、早くしてよね」 黒髪の少女が、ボクを急き立てる。 「そんなコト言ったって、こっちはアツアツのコーヒーなんだぞ」「なんでそんなモノ、注文するのよ」「まさかこんなに早く、出て来るとは思わなくてだな」 ボクは喋ってる合間にコーヒーを…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP004

監視者だらけのデート 「雪峰くんと連絡を取った結果、録画データを持ってる奈央さんの元に、今日の放課後に人を向かわせるコトになったよ」 ボクに経過を伝える、オリビさん。 「亜紗梨(あさり)と言う人が奈央さんと親しいらしいから、彼に向かわせると言…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・12話

高台の村の建設 2人の優秀なアシスタントを得たリュオーネは、高台に建てられた簡易小屋を見上げていた。 「まさか半日で、事務所に家を3件も建てるなんて、流石の腕前だねェ」 木組みのロッジ風建物の周りを、グルリと見て周る大魔導士。 「材料に倒木や…

一千年間引き篭もり男・第08章・02話

ドス・サントス 黒く淀んだ太平洋を横断したアフォロ・ヴェーナーは、かつてアメリカと呼ばれた国の、かつてジョージア州と呼ばれた地域に辿り着く。 「ボクの時代だったら、パナマ運河まで迂回しない限り、太平洋側から辿り着けるハズが無い州だな。そこま…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第24話

ブレンドとメロンソーダ 「あったわ。あの建物よね。でも、なんの施設かしら?」 黒髪になったユミアが、年季の入ったオフィスビルに挟まれた、古びた建物を指さす。 「たぶん、ボクシングジムじゃないかな」 ボクたちはすでに地下鉄を降り、改札を出て長い…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP003

幼馴染みの説得 「ロランの姉が出演していた、深夜バラエティについてはなにかわかったか?」 倉崎さんが、ノートパソコンの画面上に付いてるカメラに向って言った。 「みんなの交友関係を当たってもらってますが、今のところ色よい返事はありませんね」「そ…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・11話

ウティカとルスピナ ソーダ水を溶かしたようなサンゴ礁の海に、真っ白な入道雲を浮かばせた空。白い砂浜に寄せては返す波が、ザァー、ザァーと心地よいリズムを刻んでいた。 「そのコたちが、わたしを手伝ってかれるのかい。ホラ、こっちにおいで」 それらを…

一千年間引き篭もり男・第08章・01話

接触(コンタクト) 「今の情勢からして、企業国家連合の盟主たるトラロック・ヌアルピリに、接触(コンタクト)するしか無いってコトか?」 ボクは、教師役を務めるトゥランに言った。 「もしくはオーストラリアか東南アジアの企業国家と、接触するのもアリ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第23話

ユークリッター追跡 「ユークリッター……このアプリって、追跡機能まで付いてるのか?」 今や日本を代表する、巨大IT企業にまで成長した、ユー・クリエイター・ドットコム。通称ユークリッドが総力を上げて開発したアプリ、ユークリッター。ボクのスマホに…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP002

思わぬ来訪者 「だか……ボク……は……」 言葉を、必死に発しようとするボクの口。けれども出てくるのは、隣の部屋のオリビさんには到底聞えない小さなうめき声だった。 クソ、肝心なときにいつもこうだ。他の人だったら、意識すらせずに簡単にできる『話す』と言…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・10話

2人の少女 「思った通り、この辺りの地盤は固いようだね。砂浜からの高さもあるし、居住区を創るには最適な場所じゃないか」 褐色の肌の魔導士は、岩肌の大地にヒザを付けると、地質を確かめるように地面をさする。 「ソイツは何よりだぜ。だが辺りは、草木…

一千年間引き篭もり男・第07章・58話

変えられない世界 「もう1度、聞くぜ。アンタ、独裁者にならねェか?」 再び同じ質問を投げかけて来る、プリズナー。 ボクは直ぐには、口を開けなかった。……どうしてだかは、わからない。まさか独裁者に、心惹かれるモノでもあったワケでもあるまいに。 「…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第22話

女性の感性 「な、なにをそんなに、怒ってるんだ。そこまで怒る話でも、無いだろう?」 ボクは翡翠色の髪のユミアを、なだめるように言った。 「べ、別に怒ってなんか、無いわよ!」「そ、そうか……」 確実に怒っていたように見えたが、気のせいらしい。 「そ…

キング・オブ・サッカー・第8章・EP001

てりやき弁当 ボクは、オリビさんの家に外泊をした。静岡県出身のオリビさんが言うには、静岡県と言うのは東西にやたらと長いらしい。 「一馬、キミには迷惑を、かけっぱなしですまない」 オリビさんは静岡県にある実家から、かなり離れた県内のアパートに暮…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・09話

3人の大柄漁師 「ティンギス、アンタをこの村の長とする」 バルガ王が、目の前で片膝を付いたコーヒー色の肌の男に言った。 「オレなんかで良けりゃあ、任されたぜ。今はキレイさっぱりなにも無くなっちまったが、これでもオレの生まれ故郷なんでな」 男は…

一千年間引き篭もり男・第07章・57話

太平洋戦争の理由(ワケ) 「キミはボクに、独裁者になれって言うのか!?」 21世紀生まれのボクにとって、それは常軌を逸した提案に聞こえた。 「民主主義だろうが、社会主義だろうが、独裁と同じでトップに立てるのは1人だぜ」 プリズナーの言うように…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第21話

ゴシップ好き少女 出勤時の地下鉄で見かけた、襟田 凶輔らしき男と、美乃栖 多梨愛(みのす たりあ)らしき少女。満員の車内で距離もあったから、本当に2人だったのかは解らない。けれども7人の少女たちの主張とも相まって、にわかに真実味を帯びて来た。 …

キング・オブ・サッカー・第7章・EP049

陰謀論の正体 「悪ィ、ロランさん。どうやら、オレのガールフレンドたちや姉貴たちも、番組は撮っていないか、撮っていたものの、観たらすぐに消しちまってたみてェだ」 紅華が、申し訳無さそうに言った。 「千鳥さんも、深夜アニメなら撮ってるケド、バラエ…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・08話

鎮魂の宴 バルガ王やその側近たちが、山の民の力を借りて複数の部隊を作り、陸地に打ち上がった何隻かの難破船を捜索する。 「残念だが、ティンギス。この船には、生き残りは居ないみたいだぜ」 大型の古びた漁船の中を、捜索するバルガ王が言った。 津波に…

一千年間引き篭もり男・第07章・56話

地球の独裁者 「散々、質問責めにされたからなァ。今度はオレが、質問する番だぜ」 アッシュブロンドの、男が言った。 「まず、聞いて置きたい。ミネルヴァの意志ってのは、なんだったんだ?」 ゼーレシオンと一体化していたボクに、命の付きかけたミネルヴ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第20話

アイドル教師の困惑 半年前のボクが行きつけだったラーメン屋の、ブラウン管に無理やりデジタル放送を出力したテレビで見た、アイドル教師が目の前に居る。 「その姿も、かなり見慣れて来たな」 ボクは、少し煽(あお)るように言った。兄である倉崎 世叛が…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP048

情報収集基地 「ロランにとって、もっと身近な存在……まさか?」 倉崎は、隣の席に座った男の顔を見る。 「ええ、サッカーチームのコトですよ。去年までオレは、沼津のチームに所属してました」 ロランは答えた。 「名称は、沼津ディープブルー。愛称は、アン…

ある意味勇者の魔王征伐~第13章・07話

ティンギス 「ここが、海の民の借りの宿じゃよ」 白髪に真っ白なヒゲの、老人が言った。 「もう少し簡素な造りを想像してましたが、けっこうちゃんとした建物なんですね」「コラ。失礼だぞ、ベリュトス!」 幼馴染みの失言を、注意するキティオン。 「ワシら…

一千年間引き篭もり男・第07章・55話

尾羽張 御中(オハバリ ミナカ) 「なに勝手に、答えてやがる!」 プリズナーが、相棒に対し怒りを顕(あらわ)にした。 「相手は、アナタよりも高齢のお爺さんなのよ。年齢くらい、イイじゃない」 トュランが、悪戯っぽい顔で笑う。アーキテクター(機構人…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第19話

アイドル教師の抵抗 「天空教室に残っている生徒は、約半数か」 教室には、ユミアとレノン、アリス、それに元テニスサークルの、アステたち7人の少女たちが居る。 「ボクたちも、戻って来たから……」「確かに人数的には、約半数だね」 カトルとルクスが、私…