ラノベブログDA王

ブログでラノベを連載するよ。

王道ファンタジーに学園モノ、近未来モノまで、ライトノベルの色んなジャンルを、幅広く連載する予定です

2021-01-01から1年間の記事一覧

キング・オブ・サッカー・第7章・EP035

トラヤとハリア ボクに向かって、落下して来るボール。 前線ではランスさんが、ウェーブの動き出しをしていたし、イヴァンさんは相変わらず堂々とオフサイドポジションに立っていた。 「クッソ、誘いやがったな!」 後ろから、ネロさんの声が聞こえる。フリ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第06話

模擬テスト クララが言ったコトは、最もな理屈だった。 宇宙に行きたい、弁護士になりたい……いずれは、叶う可能性もある夢だろう。けれどもそこに、時間の制約が加われば話は替わり、途端に不可能なコトが増えるのだ。 「で、でもさ。テストで良い点取るだけ…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・32話

地母神(マグナ・マーテル) サタナトスの片腕たるケイダンが時空の狭間に去り、地底湖ではバルガ王と邪眼の女王ゲー・メーテルが戦闘を繰り広げていた。 「まずは、こんなモノはどうだ?」 ゲー・メーテルは、背中の3本生えた大蛇の首から、光弾を発射する…

一千年間引き篭もり男・第07章・42話

黒い水溜まり 1つ目の巨人の群れが、八王子の街を破壊し始める。 ボクや、死んだギムレットさんが捕らわれていた収容房も、あっけなく破壊されて行った。房に収容されていた囚人たちが、宙に放り出されては地面へと落下する。 「彼らは、どんな気持ちで死ん…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP034

トランジションとビルドアップ 来根 粋螺(こるね スッラ)さんは、理想的なボランチの代名詞として、名を馳せた選手だ。 アンカーとしての能力を、ほぼ全て高いレベルで備えている。相手の動きを読んでのボール奪取能力に、ドリブルでの突破やロングパスで…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第05話

時間の壁 クララが放った一言は、天空教室を震撼させる。 「ねえ、先生と過ごせる時間が、あと僅かってどう言うコト?」 レノンが、心配そうに問いかけて来た。 「もしかして、テストの結果が悪かったら、先生は居なくなっちゃうですか!?」 アリスも、不安…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・31話

邪眼の女王ゲー・メーテル 「ち、地底湖が、輝いているのか!?」 バルガ王が、日に焼けた腕で眩い光を遮りながら言った。 「ち、違うわ。輝いているのは剣……アイツはもう、剣を合成するコトに成功したのよ!」 地底湖の湖面の上に浮かぶ、黄金色の剣が白い…

一千年間引き篭もり男・第07章・41話

巨大、巨大、巨大、巨大 『ウー』とは、キリル文字に置ける『Ў』であるならば、『ゲー・Г』に相対する言葉だろう。 「ゲーが、大地の女神ガイアの古い呼び名だとすると、ウーはおおよそ天空神ウラヌスってところか」 黒い雲の中に浮かぶウーの姿は、原始的な…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP033

毛間 禰絽(げま ネロ) ヴォーバンさんの護る、ゴールが抜かれた。時計を確認すると、開始してまだ3分しか経っていない。 「何しとるんじゃ。どうしてオレに、パスを出さなかった!」 イヴァンさんが、怒鳴って来た。 「それはお前が、オフサイドポジショ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第04話

ライア(嘘つき) 『事実とは、多くの人にとって聞きたくもない毒針』……。クララの言った言葉は、今のボクにとっては最も辛らつな言葉だった。 「そうね。確かに相手を追いつめるのであれば、下手なウソよりも事実の方が遥かに有効になるわ」 クララの意見に…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・30話

地下鍾乳洞 「チッ、逃げられた……ってより、相手にもされて無ェ感じだな」 バルガ王は、口惜しそうに吐きすてる。 「ケイダンって名乗ってたケド、魔王としての名はケイオス・ブラッド。本来の能力は、あんなモノじゃないわ」 カーデリアは、敵の強さを仲間…

一千年間引き篭もり男・第07章・40話

ウー ゲーによって、崩れ去ったビルの階段エントランス部分。ボクはゼーレシオンを使って、崩れた瓦礫を丁寧に取り除く作業を続けていた。 「残念だケドこれ以上、キミたちの救出にゼーレシオンは使えない」 巨大なドームによって庇護された敷地を出れば、漆…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP032

バルガ・ファン・ヴァール 青々とした芝生に、近代的な照明ライトの白い光が落ちる。夕日は水平線の下に隠れ、空には星が瞬き始めていた。 こんなスゴいピッチでサッカーするのって、始めてだ。ロランに間違われたせいで散々な目に遭ったケド、これは悪くな…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第03話

真紅の毒針(スカーレットニードル) 「せやけどウチら、アイドルデビューのライブでイッパイイッパイで、勉強できてヘンで!」「姉さん、威張らないで下さい」 シアに窘(たしな)められる、キア。 「ボクたちも、そう。けっきょく、レアラとピオラに……」「…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・29話

3本の蛇剣 蛇の頭髪と、蛇の下半身を持った2匹の魔物たち。 「グヌッ、来るか!」 ジャイロスは、女王陛下より下賜された、大盾エルスター・シャーレを身構える。 けれどもメドゥーサスと、エウリュアレースは、散々に跳ね返された正面からの攻撃を避け、…

一千年間引き篭もり男・第07章・39話

シュレーディンガーの猫になった男 ボクは、『ゲー』によって身体を粉砕された。脳も、痛みを感じたのはほんの一瞬で、巨大な拳によって粉々に弾け飛んだ。 「……うう……グッ!?」 ……ハズだった。確実に『死んだ』、ハズなのだ。 「なんだ……どうしてボクは、…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP031

弦班 有馬(つるはん アルマ) 貰った名刺を財布に仕舞っていると、脱ぎ捨てたズボンに入ってるスマホが震えた。 「……モ、 モシモシ……」 周りを確認しながら、小さな声でスマホに話しかける。 「うわッ、やっと出た。カーくん、いきなり居なくなっちゃって、…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第02話

天国と地獄 「先生、久しぶり!」「ねえ、聞いて、聞いて!」 天空教室に入るなり、いきなり星色の髪の双子に話かけられる。 「どうした、カトル、ルクス。やけに、ご機嫌じゃないか?」 ボクは、2人がご機嫌な理由をしっているのだが、あえて聞いてみた。 …

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・28話

聖盾エルスター・シャーレ 「ど、どうするよ、キティ!?」「オワッ、どさくさに紛れてこっち見んな………てか、粗末なモンさらすな!」「だ、誰が、粗末だ!」 素っ裸のバルガ王の側近2人は、長テーブルの下へと避難する。 「咄嗟(とっさ)に黄金に変えちま…

一千年間引き篭もり男・第07章・38話

もう1人の冷凍睡眠者(コールド・スリーパー) 「それじゃ、準備はできたかしら」 クワトロテールの、アーキテクターが言った。 彼女は名を、『トゥラン』と言い、全身が紫色とワインレッドの装甲に覆われ、背中には白い翼型のスラスターが生えている。頭部…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP030

ロムとヒルデ いきなり現れて、いきなりケンカを始めてしまう2人のフォワード。背番号を見るにエースナンバーだし、ロランは2人を使いこなさなきゃならないらしい。 「偉そうに、高説を垂れやがって。お前など先シーズンは、殆んど出場してなかっただろう…

この世界から先生は要らなくなりました。   第09章・第01話

ライブの中の奇跡 ユークリッドのアイドルたちのデビューライブは、成功裏に幕を閉じた。ユークリッターを始めとするSNSの話題は、鮮烈なデビューを飾ったアイドルたちに独占される。 「どのチャンネルも同じ内容ばかり。これじゃ、チャンネルを変える意…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・27話

苦笑い 「カーデリアさん。こりゃあ、どう言うコトだよ!?」「なんでケイダンってヤツは、味方のハズのトカゲ少女を攻撃したんだ!?」 王の側近であるベリュトスとキティオンが、パッションピンクの髪の少女に問い掛けた。 「アイツの目的は、天下七剣(セ…

一千年間引き篭もり男・第07章・37話

少女たちの声 プラネタリウムを凌駕する、美しい星々が瞬く宇宙を展望する、MVSクロノ・カイロスの艦橋。オペレーターを務める3人の少女が、同じくオペレーターの栗毛の少女を囲んでいる。 「どうする、セノン。やっぱヴェルダンディに、言って置いた方…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP029

ランスとイヴァン 綺麗な新緑の芝生に、整然と蒼い椅子の並んだ観客席。澄んだ空には照明灯がそびえ、近くには近代的なトレーニングセンターが併設してある。 「心配しなくていい。これは、ただの練習試合だ」 ボクの隣には、熱田 折火(あつた オリビ)さん…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第29話

アンコール ユークリッドがプロデュースするアイドルたちの、デビューライブ。レアラとピオラのコスチュームは、真っ白なアイドル衣装に変わっていた。 「今度は、白い衣装か」「2人のイメージとは、少し違う気もするわね」 ボクの抱いた違和感を、ユミアも…

ある意味勇者の魔王征伐~第12章・26話

敵の真意 「バ、バルガ王……どうして、わたしなどを!?」 ジャイロスは、自分を助け起こしている相手の顔を、驚きの眼差しで見上げた。 「相手が、強すぎる。貴重な戦力は、戦力は失いたくないんでな」 バルガ王は、サバジオス騎士団の団長を助け起こすと、…

一千年間引き篭もり男・第07章・36話

死とは…… 死を覚悟した、ボク。 『死』とは……一体、なんなのだろう?1000年もの間、冷凍睡眠されていたボクは、果たして生きていたのだろうか? ゲーの巨大な拳が、ボクに向って振り降ろされる。地球を象徴する異形の女神は、もはやなにも考えていないよ…

キング・オブ・サッカー・第7章・EP028

正体を明かす 「ナイスシュート、クレハナ!」 さわやかな笑顔のカズマが、大きく手を振りハイタッチを要求している。 「アホ。一馬はゼッテー、そんなコトしねェよ」「ガハッ!?」 紅華はカズマの溝落ちに、軽くパンチを入れて通り過ぎた。 「イッテー。そ…

この世界から先生は要らなくなりました。   第08章・第28話

強行突破 精神とは、かくも脆いものなのだろうか? ボクは、自分で学校の教師になるコトを望み、それを幸運にも実現できていた。教育民営化法案と、ユークリッドの無料教育動画の台頭によって、かつて『学校の先生』や『教師』と呼ばれた人々が職を失う中で…