ラノベブログDA王

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ある意味勇者の魔王征伐~第7章・4話

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潜航する舞人

「アレ? もう誰か入ってる」
「ホントだ。紅い髪の女の子がいますね。どこの子でしょうか?」
 リーセシルとリーフレアの双子姉妹は、互いに顔を見合わせる。

「もしかしてプリムラーナさまの、ブルー・ジュエルズ(蒼き宝石たち)のメンバーとか?」
 カーデリアは、湯船に立つ幼い少女を観察しながら、麗しき女将軍に問うた。

「いや、さすがにここまで幼いメンバーは、我が姉妹の中にもおらんな」
 プリムラーナ・シャトレーゼは、女神のように完全なる裸体に熱いお湯を流しかけながら答える。

「あっ。ルーシェリアちゃんが、教会に連れて来た女の子だ!」
 後から浴場に足を踏み入れた、栗毛の少女が言った。

「なんだ、そうだったの。でも、元魔王に人間の少女の知り合いがいたなんてね」
「もしかしてルーシェリアちゃんの、知り合いのコ?」
 パレアナは質問したが、ルーシェリアは何故か質問をはぐらかす。

「さ、さあのォ~? どこの子じゃろうな~。アハハ……」
 そう言いながら、冷たい視線を赤毛の少女に向けた。

(ヤッベ! オレの正体を知ってる、コイツも呼ばれてたんだった)
 少女は慌てて、湯船から逃亡を企てる。

「まあ、幼き少女が一人増えたところで、会議に問題はなかろう?」
「うむ。ルーシェリアの言う通りだな。少女よ、遠慮せず浸かっていくと良いぞ」
 プリムラーナは、優美な腕で少女を後ろから抱きかかえると、再び湯船に沈めた。

(うわ! 胸デ……デケエ! そして形も柔らかさも、美しさも完璧だぁ~♪)

「それではプリムラーナさま」「早速ですが、会議を始めますか?」
 最後に入って来た、アーメリアとジャーンティが、プリムラーナにお伺いを立てる。

(しまったぁ! 胸に気を取られて、つい湯船に戻っちまった。あのルーシェリアって娘は、完全にオレの正体を知ってやがるし、早く何とかしね~と!)

「そうだな。のぼせる前に、さっさと始めてしまおう」
 可憐でグラマラスな主催者は、うなずくと話を進めた。

「我ら『ブルー・ジュエルズ』が、本国・フラーニアの『フォンテーヌ・デ・ラ・デエス(女神たちの泉)』にて、日頃から開催している『浴場会議』を催してみた」
 プリムラーナが、湯舟の中央にまで進み出て、一同に挨拶をする。

「会議と銘打ってはいるが、ようは女同士の井戸端会議だ。女同士、腹を割って話そう。無論、男どもの悪口など大歓迎だ!」
 そこは丁度、因幡 舞人が身を潜め沈んでいる辺りだった。

(ウウッ……大人の女の人のお尻がぁ!? でも、なんか柔らかそうで、良い感じだ~♪)
 女将軍の直ぐソバで、水中呼吸と透明化のポーションを呑んだ舞人が潜っている。

(イカンイカン……逃げないと気付かれる! あっちの柱の向こう側なら、……)
 青い髪の少年は、逃亡ルートを切り開こうと必死だ。

「あの……今回は、重要な会議ってお話でしたケド?」
 緊張しているパレアナに対して、プリムラーナは優美な笑顔を向ける。

「まずは、お互い打ち解けようでは無いか? パレアナは、好いた男でもおらぬのか?」
「エッ!? わ、わたしは……べ、別に!?」
 栗毛の少女は、耳たぶまで真っ赤になりながら否定する。

「パレアナってば素直だねえ? ……可愛い!」
「パレアナは、舞人さん一筋ですもんね~!」

「も、もう。リーセシルさんもリーフレアさんも酷いです! 舞人は、ただの幼馴染み……って言うか」
 その噂の張本人は、幼馴染みと、薄いピンク色の髪の双子姉妹との間を移動していた。

(ムオオォ!? パレアナのヤツ知らない間に、随分と女っぽい体つきになってるよ。リーセシルさんも、リーフレアさんも、人形みたいに白くて細くてキレイだな~)

 蒼髪の少年は、ポーションやエンチャントの効力が、十分しか持たないことを完全に忘れていた。

 

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