ラノベブログDA王

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一千年間引き篭もり男・第08章・47話

アシュピド・ケローネ

「チキショウ、艦長の娘たちが……」
 真央は、敵の群れに姿を消した、セシル、セレネ、セリスを救えなかったと嘆(なげ)く。

 セノーテのショッピングモールの壁には、大量の大グモや大ザルが張り付き、大サギや大ハチドリが上空を舞っていた。

「セシルたちの仇だ。お前たちは、あたし1人でもやってやる!」
 タンガタ・マヌーは、蒼い翼を大きく広げ、大サギや大ハチドリの大群を切り裂いて行く。
けれどもたった1機ではどうにもならず、ハチドリの攻撃を受けて、セノーテの床へと落下した。

「クソッ……しまった!」
 落下した先には大グモの大群が待ち構えており、直ぐにタンガタ・マヌーを飲み込んでしまう。

「ヒッ、イヤヤァア!?」
 タンガタ・マヌーと1体となっていた真央は、大グモの群れに喰われそうになる光景を見た。

「マケマケ、もう大丈夫なのですゥ」
 その時、真央の視界を、ピンク色の透明な何かが遮(さえぎ)る。

「セ、セノンか?」
「はい。助けに来ました」
 タンガタ・マヌーは、ピンク色のゲル状の物質に包まれていた。

「サンキューな、セノン。でも、セシルたちが……」
「心配しないで、マケマケ。セシルたちも、無事だよ」
「ホ、ホントか!」

「わたしのサブスタンサー、アシュピド・ケローネは、みんなを護るもの」
 栗色のクワトロテールの少女が操るサブスタンサーは、ゲルの中のタンガタ・マヌーを抱え、敵の群れの上空へと飛び出す。

 アシュピド・ケローネは、頭からピンク色のゲル状のクワトロテールを生やしていた。
その1本に、真央のタンガタ・マヌーが包まれ、残る3本にはセシル、セレネ、セリスの3機のサブスタンサーが包まれている。

「アリガトな、セノン」
「アタシらまで、助けてもらっちまって」
「だケド、劣勢は変わらないね」

 群雲 宇宙斗と、ショチケ・サントスの3人の娘たちは礼を言った。

「ゲルの中に、弾丸パックを入れてあります。使ってくださいなのですゥ」

「オ、マジか」
「こりゃ助かるね」
「オラオラ、よくもやってくれたな」

 ゲルに包まれた3機のジャガー・グヘレーラーは、アサルトライフルをリロードし、先だけ出して掃射し始める。
壁に張り付いた大グモは剥(は)ぎ取られ、大ハチドリや大サギも弾丸を受けて落下して行った。

「でもアンタのサブスタンサー、飛べるのはスゴいケド、ずいぶんと動きがゆっくりだね」
「デザインもなんだかカメっぽいし、このままじゃイイ的になっちまう」
「4機も乗っかってんだ。アタシらは、降ろしてくれ」

 アシュピド・ケローネは背中に、ピンク色のハート型をした甲羅を背負っていて、甲羅のウロコもハートのカタチをしている。
本体は女性的なボディラインのサブスタンサーで、プカプカと空中を浮遊していた。

「心配は、要りませんよ。アシュピド・ケローネには、誰も追いつけないのですゥ」

「追いつけないって、どう言う意味だよ」
「こんなスピードじゃ、1瞬で追いつかれちまうぜ」
「ホラ、ハチドリに群れが、襲って来やがった!」

 大ハチドリの大群に向け、必死にアサルトライフルの弾丸を浴びせる、ジャガー・グヘレーラー。
大ハチドリの数は多く、攻撃は通るが数が勝ると思われた。

「な、なんだァ。全ての大ハチドリを、撃ち落とした?」
 素っとん狂な声で、真央が叫ぶ。

「ど、どう言うコトだい!」
「ハチドリのヤツら、そこまで迫って来てやがったのに……」
「なんで、全部撃ち落とせちまったんだァ!?」

 撃ち落とした本人たちが、目の前で起きた事実を認められないでいた。

「そう言えば八王子の街で、お前が艦長を助けた時も……」
「マケマケは、出てもらえませんか。空中の敵を、やっつけちゃってください」

「お、おう。わかったぜ」
 疑問を吹き飛ばし、戦闘に向かう真央。

 タンガタ・マヌーの翼が、大ハチドリや大サギを斬り落として行った。

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