ガラス戸 「その節はどうも」 渡辺は、奥から出てきた店主に向かって、軽く頭を下げる。 「あの……こちらに絹絵ちゃんが居るって聞いて、伺ったんですが」 「うん、まあ、居るには居るんだがね」 細身だが、落ち着いた雰囲気の店主は、無精ヒゲの生えた顎を撫…
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