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ある意味勇者の魔王征伐~第10章・14話

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オアシスの激戦~5

「ねえ。どうしてサタナトスが、シェリーと同じ剣を持っているワケ!?」
 カーデリアが、問いかける。

「この剣はの。元々はご主人サマの武器屋の商品で、全然売れず教会の倉庫にあったのを、妾が引っ張り出して使っているのじゃ」
「舞人くんの……それで、どんな能力なの?」

「『石化』だよ。このボクの腕を、石にしてくれたんだ」
 強制的に答えを奪い取る、サタナトス。

「武器カタログには、魔眼剣『エギドゥ・メドゥーサス』という銘と、呪いの剣としか書かれておらなんだがな。倉庫の中で、最も高い魔力を感じたので、邪神相手に持ち出したのじゃ」
 それは、死霊の王『ネビル・ネグロース・マドゥルーキス』との、戦闘での出来事だった。

「キミも、中々の目利きじゃないか。『天下七剣(セブン・タスクス)』を見極めるなんてね」
「天下七剣(セブン・タスクス)』ですって。それって!?」
 カーデリアは、砂漠の彼方を見る。

「ああ。その1振りは、あそこで戦いを繰り広げている、覇王剣『エクスマ・ベルゼ』だよ」
「シャロのエクスマ・ベルゼに並ぶ剣が、シェリーの剣だって言うの?」

「流石に、そこまで都合の良い話では無いよ。彼女の剣はあくまで、天下七剣が1振りの欠片に過ぎない。そしてこの『エギドゥ・エウリュアレース』もね」

 サタナトスが、邪眼が剣先から縦に三つ並んだ禍々しいデザインの剣を、天高く掲げた。
すると首を刎ね飛ばされていた少女たちの頭部と身体が、徐々に引き寄せられくっつく。

「痛い痛いィ……なんでこんな目に!?」
「よくも、やってくれたわねぇ」
「石に変えて、砂漠にバラまいてやる!」

 サタナトスの周りに集まり、威嚇する蛇の髪をした少女たち。
2人は慌てて目を閉じ、臨戦態勢を取る。

「まさか、このコたちの能力って!?」
「どうやら彼奴の剣によって、付与されたモノらしいのじゃ。そのせいでかは知らんが、彼奴の剣からは大した魔力が感じられん」

「なる程。魔力を探られるのも厄介だね。確かにキミの言う通り、この剣の石化の能力は失われている。その代わり、彼女たちに石化と不死の能力を与えているからね」
 サタナトスが剣を前に突き立てると、蛇の髪をした13人の少女が一斉に襲い掛かった。

「マ、マズいのじゃ、エギドゥ・メドゥーサス!」
 隙を突かれたルーシェリアが、自らの剣の能力を解放する。

「効くワケが無いだろう。石化の能力を持つ彼女たちに、石化能力なんて滑稽だね!」
 サタナトスの指摘通り、蛇の髪の少女たちはエギドゥ・メドゥーサスの石化能力を完全無効にし、ルーシェリアに次々に攻撃を加えた。

「クゥ、しまったのじゃ!?」
 剣を弾かれ、体制を崩すルーシェリア。
1人の蛇の髪の少女が、手から離れた剣を口にくわえる。

「殺らせはせんぞぉ、化け物ども!」
「ぎゃああああぁぁぁ!!?」
 イヴァン騎士団長の剣が、エギドゥ・メドゥーサスをくわえた少女の身体を上下に両断した。

「お前たち、あの剣を確保するんだ」
「させないわ、トゥラン・グラウィスカ!!」
 カーデリアの4弦の弓が、次々に蛇の髪の少女たちを撃ち抜く。

「能力を与えてやってるのに、戦闘に関してはまるで素人だな。仕方ない!」
 金髪の少年は眉間にシワを止せた後、背中に6枚の翼を広げる。
そして、剣をくわえた少女の上半身を抱え、天に舞い上がった。

「今日は、これくらいにして置いてやるよ。お前たち、行くぞ」
 サタナトスの号令がかかると、蛇の髪の少女たちも背中に翼を広げる。
宙に舞った、蛇の髪の少女たちの小さな翼は、黄金色に輝いていた。

「待って、逃げる気!?」
「止すのじゃ、カーリー。今のまま戦っても、分が悪いのじゃ」
 カーデリアは、ルーシェリアの言を聞き弓を降ろす。

 砂の上に残った、剣をくわえた少女の下半身も、蛇の髪の少女の1人が急降下して持ち去って行った。

「スマンな、カーリー。厄介な剣を、奪われてしまったのじゃ」
「ううん、みんな無事で良かったわ。それより……」

 再び、砂漠の彼方を見るカーデリア。
砂丘の上では、ケイオス・ブラッドとシャロリューク・シュタインベルグの戦いが、続いていた。

 

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