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ある意味勇者の魔王征伐~第4章・1話

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英雄たちの凱旋

 その日、ヤホーネスの小さな街『ニャ・ヤーゴ』は、歴史の中で一番に賑わっていた。

 小さな街のこじんまりとした大通りには、大勢の人が繰り出し溢れんばかりに繰り出している。
原因は、その日に行われた『戦勝記念のパレード』であった。

 八頭立ての馬が引く馬車に乗せられた、覇王パーティーの六人を先頭に、生き残った軍の騎馬隊や、各国の援軍部隊が続く。

「まさかこの街の近くに、魔王の城があったなんてほんとビックリだよ?」
「でも、魔王は『覇王パーティー』が倒してくれたらしいぜ!」
「流石は赤毛の英雄だよ、シャロリュークさんはよ!」「これで、何の心配もいらないな?」

 子供たちはパレードの英雄たちを、羨望の眼差しで追い駆ける。
「カッケー! あの、赤い髪の人が『シャロリューク・シュタインベルグ』だぜ!」
「雪影さんだ。知ってるか? 雪影さんとシャロリュークさんは、ライバル関係なんだってよ」

 通り沿いの酒場では、男は酒を飲み、女は陽気に踊る。
「魔王を倒したのは、やっぱシャロリュークだって噂だ」
「え、嘘よ? わたしが聞いた話じゃ、魔王を倒したのは白髪の美剣士、『天酒童 雪影』さまよ!」

 初夏の街には大量の花吹雪が撒かれ、花の香りの中を軍隊が行進していく。
パレードの馬車は、人々の歓声を浴びながら、街の中央にそびえる小城に向っていた。

「……凄い人気だよね~シャロと雪影は。まっ、確かに二人の実力はあたしたちより上だケド、な~んか釈然としないわねェ?」
 カーデリアは、馬車の中でご機嫌斜めだった。

「おっ? たまには気が合うな、カーデリア。オレもそう思ってたトコだぜ。オレさまの活躍があったればこそ、城にも辿り付けたし、崩壊にも巻き込まれなかったんだからよォ!?」

「アンタと気が合ったところで、何にも良いこと無いケドね」「なんだとォ!?」
 覇王パーティーを乗せた馬車は、城の城門をくぐり抜けて行った。

 その後に、軍装を『オレンジと黒』に統一した軍隊と、『青とシルバー』に統一した軍隊が、左右並列に並んでそれに続く。

「あれは『オフェーリア王国』の天才指揮官、グラーク・ユハネスバーグ公じゃねえか?」
 軍装をオレンジと黒で統一した軍隊が、規律正しく行進を続ける。
「見ろよ、人工オリハルコンの鎧だぜ?」「最新式じゃねえか。幾らするんだ!?」

「『フラーニア共和国』の美麗なる女将軍・プリムラーナ・シャトレーゼさまもいるわ!」
 シルバーの鎧に蒼いマントを翻した軍隊は、女性も多く含まれていた。
「見ろよ、指揮官も女がほとんどだぜ」「鎧は、ミスリル銀製だってよ!」

 人々は名の通った、両軍の先頭を行く指揮官にも喝采を送る。

「もう、すごい人ゴミ。あのコたちを連れてこなくて正解だったわ」
 尚もパレードが続く中、群集の壁の後ろでピョンピョンと飛び跳ねる少女がいた。
「でも舞人……舞人もこのどこかに……?」

 少女は、行進する軍隊の中に、『見慣れた間抜け面』がいることを期待していた。

 

次回・少女の想いと舞い戻った少年

ある意味勇者の魔王征伐~第4章・2話 - ラノベブログDA王